長野県小谷村 2008年4月28日 |
JR大糸線の長野県と新潟県の境界あたりはギフチョウとヒメギフチョウの混棲地としてあまりに有名であり、私も30年ほど前にはネットを持って何度か採集に訪れた事がある。採集したヒメギフチョウもさることながら、初めて見た雪国の雑木林に拡がるカタクリの絨毯がとても印象的だった。久しぶりにこの地を訪れてみたくなり、連休の初めに計画した。その記憶にあるカタクリの絨毯の地はJR平岩駅からそれほど遠くなく、駅から歩いてもいける。 駅を降り、見覚えのある林道をたどって少し道を迷いながらも山道を登っていく。斜面のカタクリはすでに大きな実を付けていて、花はだいぶ前に終わっていることを示している。すこし不安になりながらたどり着いたポイントは30年前に見た記憶と変わらず、すこしピークは過ぎていたが一面のカタクリの絨毯が健在だった。 太陽が出てきて気温が上がりはじめ、ようやくヒメギフチョウが現れた。やはりちょっと遅かったようであまり新鮮な個体ではなかった。 時々、林床を緩やかに飛ぶ。
続いて今度はギフチョウが登場。周りにはもっと綺麗に咲いているカタクリもあるのに・・・・、ウスバサイシンの方が気になっているような飛び方だった。 カタクリの花畑に集まるギフチョウを狙うときは、たとえ柵やロープが無くても足を踏み入れるのは気が引ける。幸いこの個体は道沿いを飛んでくれたので、焦点距離の長くないレンズで比較的接近して撮影することが出来た。 この後、数は多くはないがギフチョウもヒメギフチョウも時々飛んできてくれた。やはりここは両種の混棲地なのだ。ちょっとピントがはずれているが、それを示すようにこのギフチョウの交尾嚢は、その形や色から判断してヒメギフチョウのものであるようだ。この個体は子孫を残すことが出来るのだろうか。 午後2時を過ぎると、飛んでくるギフチョウもいなくなったので引き上げることにした。この大糸線の南小谷駅から北を走るのはキハ52型の気動車で、鉄道ファンには人気がある車両らしくあちこちでカメラを構える人を見かけた。これは南小谷駅にて撮影したもの。
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