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長野県木祖村 2012年5月5日 ヒメギフチョウ |
連休後半はあまり天候に恵まれなかったが、この日だけは予報が良かった。このような天候が2日続くのであればすでにギフチョウが発生しているという白馬村に出かけるところだけれど、あいにく1日だけの晴れ間のようなので3年ぶりに木曽地方のヒメギフチョウを見に出かけることにした。 朝、8時頃、まだ春の芽吹きが始まったばかりの唐松の新緑が美しい林道をゆっくりと歩いてみる。このチョウの場合、ギフチョウよりはこのような簡素な舞台が似合っているように思う。 しばらくすると緩やかに飛び出す個体がおり、枯れ草で休息してくれたのを撮影。鮮度は良好のようだ。
活動の初めのうちは道ばたの枯れ草の上を緩やかに飛翔する個体が多い。
だんだんと気温が高くなるにつれ飛び回る個体も多くなってくる。こうなるとなかなか花にはとまってくれない。林道脇の小山の上から目の下を飛ぶ個体を撮影してみる。
昼近くになり林道を往復する個体が多くなった。この場所で吸蜜できる花はスミレしかなく、それもそれほど多くはない。その中で道の真ん中にある一つの群落は目立つせいか何度か蝶が引き寄せられるのに気がついた。 そこでカメラを地面に置いて、少し離れたところからケーブルレリーズで構えて蝶を待ってみることにした。すなわち置きピン、置きカメラ撮影。この方法は以前から試してみたいと考えており、背景をある程度考えることができるのと手ぶれを押さえ込めというメリットがある。しかし蝶が花の上を飛んでくれなければ待ちぼうけの主人公の愚を実践することになる。 さいわい、もくろみ通り何度かは蝶が飛んできてくれ、シャッターを押すことができた。
午後になって占有行動をとる個体数も少なくなったので、すこし山を下りて発生場所に向かう。ウスバサイシンはすでに葉を開いているが、卵は見つけられなかった。 この場所で待ってみたが午後2時頃になっても、ヒメギフチョウは姿を見せなかった。疲れたので広場に座って高いサクラの梢を眺めていると、いくつかのミヤマカラスアゲハが吸蜜に訪れていた。帰りの渋滞も気になり、また蝶も現れないので終了とした。
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