長野県白馬村 2012年5月13日 ギフチョウ(イエローバンド) 

 この日は白馬村にギフチョウを撮影に出かけた。朝、撮影ポイントに出かけるとkenkenさん、その師匠のSさん、一ヶ月前にもお会いしたma23さん、東京から見えたOさんがすでにスタンバイ。前日とは異なり、抜けるような青空で期待がもてる。次第にあがってくる気温に期待しながら、藪の中を歩き回ってみる。初球のギフはノーマル。二球目も、三球目も・・・。五球目くらいまでノーマル。

ギフチョウ♂の飛翔 長野県白馬村 2012年5月13日
ギフチョウ♂の飛翔 長野県白馬村 2012年5月13日

 交尾個体もこのカップルを含め、午前中だけで3組成立するのを見た。

枝先で交尾しているギフチョウ 長野県白馬村 2012年5月13日
枝先で交尾しているギフチョウ 長野県白馬村 2012年5月13日

 そしてようやく現れたイエローバンド。新鮮な個体だったが、右前翅に鳥におそわれた跡があるので、この角度がベスト。

スミレで吸蜜するイエローバンドギフチョウ♂ 長野県白馬村 2012年5月13日
スミレで吸蜜するイエローバンドギフチョウ♂ 長野県白馬村 2012年5月13日

 この蝶は最初のうちはスミレや枯れ枝に止まっていたが、次第に林の空間を占有飛翔するようになったので飛翔写真に切り替えてみた。いつの間にかダンダラさんやkmkroubeさんなども見えて総勢は10名くらいになった。蝶は大勢にかこまれても悠然と飛び回っている。

イエローバンドギフチョウ♂飛翔 長野県白馬村 2012年5月13日
イエローバンドギフチョウ♂飛翔 長野県白馬村 2012年5月13日

 このように地面から少し高い位置を飛んでいる蝶をちょっと長めの焦点距離で狙うと、ぼやっとした背景の中に蝶だけが浮かび上がるような写真になってしまう。こういう場合、蝶自体に存在感がなければつまらない絵になってしまう。その点、イエローバンドギフの場合はスター性は十分。背景が暗い分、黄色い縁毛が浮き上がって見えていい雰囲気だけど直射日光のため、ちょっと陰影がきついかな。

イエローバンドギフチョウ♂の飛翔 長野県白馬村 2012年5月13日
イエローバンドギフチョウ♂の飛翔 長野県白馬村 2012年5月13日
 

スミレを訪れたイエローバンドギフチョウ♂飛翔 長野県白馬村 2012年5月13日
スミレを訪れたイエローバンドギフチョウ♂飛翔 長野県白馬村 2012年5月13日

皆さん充分な撮影ができたようでイエローバンドが飛んでももう振り向きもしない。私は低打率の飛翔写真主体なので、蝶がいなくなるまでいつまでもシャッターを切っておりました。

イエローバンドギフチョウ♂の飛翔 長野県白馬村 2012年5月13日
イエローバンドギフチョウ♂の飛翔 長野県白馬村 2012年5月13日

 昼を少し過ぎて飛んでくる蝶も少なくなったので、ちょっと移動することにした。「夕方の吸蜜はこの日だまり」と目星をつけたカタクリの群落を見ていると山手からギフチョウが飛んできた。

夕方、カタクリの花を訪れたギフチョウ♂ 長野県白馬村 2012年5月13日
夕方、カタクリの花を訪れたギフチョウ♂ 長野県白馬村 2012年5月13日

 そして、カタクリの花で吸蜜を始めた。残念ながらノーマル個体。

カタクリの花で吸蜜するギフチョウ♂ 長野県白馬村 2012年5月13日
カタクリの花で吸蜜するギフチョウ♂ 長野県白馬村 2012年5月13日

 このあともう一頭のギフチョウが現れたがこれもノーマル個体。なおも粘っていると、今度はかなり黄色い個体が現れてカタクリの花に近づいた。「イエローバンド!」と思って駆け寄ったが、これはヒメギフチョウ。そう、ここはギフチョウとヒメギフチョウの混生地。この時期にしては新鮮な個体で先ほどのギフチョウと同じ花にとまった。全く同じ構図でとるというのも写真で混生地であることを示す一つの方法でしょうね。

カタクリで吸蜜するヒメギフチョウ♂(上と同じ構図) 長野県白馬村 2012年5月13日
カタクリで吸蜜するヒメギフチョウ♂(上と同じ構図) 長野県白馬村 2012年5月13日

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