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三重県志摩市 2013年05月26日 キナンウラナミアカシジミ |
午前中の用事を済ませて、志摩半島へ。すでに発生しているという情報をいただいていたキナンウラナミアカシジミを見に行った。 軽くウバメガシを叩くと、パラパラと飛び立つ。しかし気温が高いせいか、直ぐに梢高く飛び去ってしまうのが多い。その中で比較的低い位置にとまってくれた個体を狙って撮影。全般に鮮度はまあまあだが、すでに色褪せた♂もいたので今年は5/20頃から出ていたのだろう。
下のように翅をすりあわせながら少しだけ開くこともあるが、全開することはない。
昼頃にはポイントに到着したのだが、ようやく活動らしく飛びはじめたのは午後2時を回った頃。ウラナミアカシジミは生まれ育った大阪の能勢地方や、数年前まで単身赴任をしていた東京でも見かけたが、夕刻遅くなってから飛ぶ蝶だった。それに比べてキナンウラナミアカは日中の明るい時間帯に活動時間がある。東京から三重に戻って、この蝶の飛翔を狙うために既知産地を訪れたが、この活動時間の違いを把握していなかったので初めのうちは何度も失敗した。 梢を見上げるような位置からの撮影。
このポイントではうまくすると手が届くような場所を飛んでくれる。
時々複数の個体が絡むように飛ぶ場合がある。こういう動きの中で交尾が成立した。
この日、交尾まで成立した求愛行動は2度目撃した。
この蝶は活動時間といっても常に群れ飛んでいるわけではなく、枝先にとまって占有行動のような動きをする。そして別の個体が近くを通りかかると、飛び立って絡むように飛翔する。活動時間帯も占有行動のしかたも、時々オレンジの渦となって群れ飛ぶ様子もムモンアカシジミの日中の活動様式に近いと思った。ただしムモンアカシジミは枝先で翅を広げてくれることもありますが、この蝶はそんなサービスはしてくれません。
活動の状況も個体により様々。下の写真の中には1,2,3頭のキナンウラナミアカシジミがとまっている。1の個体は活動時間の始まる前から確認できており、活動が終わるまでずっとそのままだった。 2の個体は16時少し前に飛来して、そのまま静止して活動時間の終わりを迎えた。3の個体は葉上で他の個体が通るのを見張っており、この後すぐに飛び立ってしまった。 飛翔は200oを中心に使ったが、距離の感覚がうまくつかめず、ほとんど失敗だった。でも比較的近いところを飛ぶポイントなので来年以降またチャレンジしてみたい。
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