長野県白馬村 2014年4月26、27日 ギフチョウ |
イエローバンドのギフチョウをを求めて、毎年あいかわらず白馬村へ撮影に訪れている。ゴールデンウィークの前半の4月26日、27日の結果を2日分まとめてみたが、実際にほとんど一カ所の撮影場所で過ごした。2日分と言うことで掲載する写真の枚数は少し多めです。 2日とも好天で気温も高く、条件は上々。早朝の平川からの白馬岳の眺め。これも毎年撮影している風景。
目星をつけた撮影ポイントには少し早めに到着した。気温が上がってくるのにつれて、カタクリの花が次第に花びらを持ち上げてくる。さあ今日は,どんな写真が撮れるだろうか。何ともいえない楽しみなひととき。 気温も上がりギフチョウがカタクリの花の上を飛び始めたので100oマクロを装着して撮影を始める。飛翔写真を撮影する場合、歩留まりを高めるためにもう少し短い焦点距離で撮影することが多い。でも今日のように数人で撮影する場合は接近して蝶を驚かせるわけにはいかず、少し遠目から狙うことになる。カタクリとギフチョウの組み合わせはありきたりのようだが、こういう飛翔が狙って撮影できるチャンスは少ない。蝶と花とのシーズンがピッタリと合うのもなかなか難しい。この二日間はこの条件がばっちりと合った。
飛翔している個体を撮影していると。突然、ふらふらと飛んできた個体が少し先のカタクリに止まった。見ると新鮮なイエローバンドの♂。カメラの撮影モードを切り替えながら急いで接近して、何とかその姿を写し止めることが出来た。
イエローバンドがいることは確認できたので、気合いを入れて撮影を続ける。チャンスはいつまた訪れるかはわからないのでカタクリの上を通り過ぎる個体を丹念に撮影していく。結局、一日中撮影していても花に止まる個体はほとんど無く、飛翔写真ばかりになった。
この場所はマクロで撮影すると背景が暗くなって蝶が浮かび上がり、いい雰囲気に仕上がる。
この狭いカタクリの花畠ではよくギフチョウ同士が出くわすことが多い。不思議なことに一頭がカタクリの上を飛び始めると、どこからともなくもう一頭が現れて、卍飛翔をしながら飛び去っていく。こういう状況で何度もチャンスを逃している。
このあたりはギフチョウとヒメギフチョウの混棲地であり、少なからず血が混じり合っているのだろうか両種の特徴を備える個体が見られる。下の吸蜜個体は後翅外縁の橙色斑にヒメギフチョウの特徴である黄色が入り込んでいる。
ギフチョウとカタクリという王道の組み合わせではないが、カタクリから少し離れたところに薄いブルーのキクザキイチゲが咲いているところがあり、それとの組み合わせも狙っていた。ついでにキクザキイチゲで吸蜜してくれればいいのにと思いながら撮影する。
キクザキイチゲとの絡みを狙っていると突然静止して吸蜜を始めた。遠かったので300oでも多少トリミングしないと絵にならないのが残念だが、昨年もこの花と1mも離れていない同じ場所でキクザキイチゲでの吸蜜を撮影している。
北海道ではカタクリのピンクとエゾエンゴサクのブルーを背景に黄色いエゾヒメギフチョウが飛ぶというすばらしい写真が撮影されており、いつかはそのような写真を撮りたいものと思っていた。背景の花のボリュームは全く及ばないが、今日撮影した中に色の組み合わせだけは少し近い雰囲気の写真があった。蝶自体のピントも良く、この日撮影した飛翔写真の中では一番のお気に入り。
それではその後のイエローバンドは? というと一所で一日粘って、2回程度の飛来のようだった。飛んでき時にその姿でイエローバンドと判別できたこともあるが、大概はあとから写真で判定して確認できることが多い。これは数年前の撮影の時もそうだったので、まあ、そんなものかなと思う。撮影できたイエローバンドの写真の構図は悪くないがイマイチピントがシャープでは無い。また次回以降に撮り直したい。
両日とも、お天気のせいが大きいが午後の早い時間に活動が終了した。26日は早めに終了し温泉につかったあと、恒例の懇親会。これも白馬での楽しみの一つ。
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