長野県白馬村  2014年5月4日 ギフチョウ

 今年2回目の白馬への撮影旅行。今回は家族も一緒と言うことで、出発はゆっくりだったが道中は意外にすいていて9時頃には現地に到着した。最初に入ったポイントではヒメギフの破損個体ばかりだったので少し場所を移動した。歩いているといきなりカタクリで吸蜜するギフチョウを撮影できた。ノーマルだったがこれは幸先が良い。

カタクリで吸蜜するギフチョウ♂ 長野県白馬村
カタクリで吸蜜するギフチョウ♂ 長野県白馬村 20014年5月4日

 このあともいくつかの個体がカタクリで吸蜜する姿を撮影できたもののいずれもノーマルばかりだった。そしてお昼少し前に足下から緩やかに飛び立った黄色い個体がイエローバンドの♀だった。この個体は岩の向こう側に止まったのでとりあえず証拠写真を押さえた後,回り込もうとしたときに逃げられて見失った。でもその直後に日射しが陰ったのでそれほど遠くへは行っていないと信じて天候の回復を待つことにした。しばらくしてSさん、theclaさんも合流し、三人で情報交換しながら待つことにした。

 こうして待つこと1時間半、ようやく日射しが戻り始め明るくなった。最初に飛び出したのは♀だったがノーマル個体でこれは外れ。そして次に飛んだが明るい黄色い個体。「たぶんこれや・・・」と注意して追うとすぐ先のカタクリで吸蜜を始めた。確かにイエローバンドの♀の新鮮な個体だった。蝶の手前にカラマツの枯れ枝があり、これ以上低いアングルでの撮影が出来なかったのが残念。

 

カタクリで吸蜜するギフチョウイエローバンド♀ 長野県白馬村
カタクリで吸蜜するギフチョウイエローバンド♀ 20014年5月4日

この個体の飛翔は緩やかだったので疎林や別荘地の庭先を充分追うことが出来た。そして時々は地面に止まって休憩や吸水をした。後翅の外縁のオレンジ紋に黄色が入り込んでいることや♀でよく見られるような前翅の褐色部分が無いことからヒメギフの血が幾分かは入っているのだろう。

ギフチョウイエローバンド♀ 静止 長野県白馬村
地面に静止するギフチョウイエローバンド♀ 20014年5月4日

 100oマクロを装着したカメラを持って蝶を追っていたので、少し遠目からではあるが飛翔を狙ってみた。歩留まりは良くなかったが、何枚かは撮れていた。

ギフチョウイエローバンド♀ 飛翔 長野県白馬村
ギフチョウイエローバンド♀の飛翔 20014年5月4日

また地面に落ちたサクラの花で吸蜜行動をしている。そんな花に止まらなくても周りにきれいなスミレはサクラ、ツツジやタンポポがたくさんあったのに見向きもしなかった。

地面に落ちたサクラで吸蜜するギフチョウイエローバンド♀ 長野県白馬村
地面に落ちたサクラの花で吸蜜するギフチョウイエローバンド♀ 20014年5月4日

 蝶はあいかわらず緩やかに飛び、舗装道路を横切って側溝のふたの上を飛んでいく。

 

 あ!!、側溝のふたの隙間に落ちた

側溝のふたの隙間からのぞき込むとバンド♀が見える。ふたを浮かせて助けようとしたが、ふた同士が針金で止めてあり、ご丁寧にも所々に鍵までついているのでびくともしない。


側溝の中に落ちたギフチョウイエローバンド♀ 20014年5月4日

 どうなることかと思っていると、程なく自力で脱出して何事も無かったようにあいかわらず緩やかに飛んでいる。

ギフチョウイエローバンド♀ 飛翔 長野県白馬村
ギフチョウイエローバンド♀の飛翔 20014年5月4日

ギフチョウイエローバンド♀ 飛翔 長野県白馬村
ギフチョウイエローバンド♀の飛翔 20014年5月4日

 三人でずっと追いかけたので、さすがに蝶も嫌気がさしたのかついに高い枝先に舞い上がり、撮影会は終了となった。時間にして約20分間、500mほども移動しての大追跡劇だった。

 その後、日が陰ってきてシバザクラで吸蜜する個体を2度ばかり見かけた後、終了となった。

ギフチョウ♂ シバザクラで吸蜜 長野県白馬村
シバザクラで吸蜜するギフチョウ♂ 20014年5月4日

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