三重県伊賀市 2015年4月12日 ギフチョウ |
前日の天気予報よりは下方修正になったものの、気象庁の天気分布予報によると三重県名張地方はかろうじて「晴れ」の領域に引っかかっていたので、昨年に続きこの地方のギフチョウを見に行った。 このあたりのギフチョウは保護されており、あちこちにその旨を示す看板が立てられてある。
そして待っているとようやく時々薄日が射すような感じになり、いくぶん期待が持てるような空模様にはなった。 まず現れたのはミヤマセセリの♀。
ツマキチョウも現れたが、気温が低いのだろう陽が陰るとすぐに葉っぱに静止してしまい活発に飛ぶまでにはいかない。やや風もあり空気が冷たく感じられる。
そしてようやく現れたギフチョウの♂。きわめて新鮮で紀伊半島の特徴の後翅外縁の橙色斑が見事に跳ね上がっている。花に止まってくれなかったのは残念だったが、これはこれで充分満足。
その後も陽が射したり曇ったりを繰り返してすっきりとした天候にならない。ギフチョウもそれっきり姿を見せなかった。その後、周りの木々をざわざわと揺らす風が止んだので、尾根道を何度か往復してみる。 そしてようやく現れた♂。ちょっとスレており、先ほどのとは別の個体のようだ。きわめて敏感でなかなか接近させてくれなかった。これもやはり橙色斑が跳ね上がった個体のようだ。
この♂の後を追いながらゆっくりと尾根道を歩いていると、飛んでいた蝶が突然地面に舞い降りた。するとそこには交尾中の個体がいたが、やはりチョウは飛びながらも周りをよく見ているものだと感心した。♀はきわめて新鮮だが♂は裏面しかみえないのでよくわからない。
この♀は交尾をしながらも活発に動きまり、いろいろポーズをとってくれた。
その後、正午頃になってもう一頭の♀が南斜面から登ってきた。地面への静止はわずかですぐに飛び去ったのでちゃんと写せなかったが、かろうじて捉えた飛翔写真で確認すると未交尾個体であった。先ほどの交尾個体のようにこの場での♂との出会いを求めて飛んできたものだろう。こうして、少なくとも2♂2♀を確認できたので来年も世代をつなぐことが出来るのだろう。
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