2016年4月24日 長野県塩尻市 ヒメギフチョウ |
白馬からはイエローバンドギフチョウ発生の情報も入っていたが、この週末は一日だけしか撮影に出られなかった。さすがに三重から白馬までを日帰りではちょっと遠いので、少し手前の木曽地方でヒメギフチョウを撮影することにした。
それでも時々飛んでいるヒメギフを見ると鮮度はそれほど悪くは無いようだった。
新鮮な♂も飛んではいるが、やはりもうすでに♀が盛んに産卵をする時期に入っているので褪せたような色が薄い個体が多い。 下の♀は地面に静止しているように見えるが、翅に葉っぱが隠れるほど小さいウスバサイシンに産卵中である。腹端が見えないのは産卵のために曲がっているため。
斜面を見ているといくつかの個体が産卵するためにウスバサイシンを探しながら緩やかに斜面を降りてくるのが見える。母蝶が食草を探しながら飛んでいる様子が表現できただろうか。
また下はやはり小さなウスバサイシンを求めて飛来したところで、やや遠めから100oで狙ってみた。
この日は産卵行動を何回も見ることができたが、いずれの♀も新鮮な個体ばかりだったので被写体としては申し分なかった。
また、地面で交尾をしようとする♂♀を見ることも数回あった。
残念ながらこの雑木林には吸蜜に適する植物がほとんど無く、わずかにスミレとエンゴサクがある程度。斜面で一番目立つ花はヒトリシズカでちょっとした群落をつくって咲いている。このヒトリシズカで吸蜜しないものかとその傍らでしばらく待ってみたが、最後までこの花に止まることはなかった。そこでせめて背景に入れて撮影してみた。この場所に詳しい方に伺うと、この花で吸蜜することは無いとのこと。
終了間際に見かけた産卵個体。これもきれいな個体、
同じ場面を背景を入れて広角でも撮影してみた。産卵中の母蝶はかなり落ち着いているので広角でも充分に接近できる。
誰も来ない静かな雑木林で約2時間、ヒメギフチョウを充分に撮影することが出来たので満足して帰途についた。 |