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２０１９年５月４日 和歌山県那智勝浦町 ミカドアゲハ
ミカドアゲハは三重県内でも撮影できるのだが、神社の周りの人家や畑の周辺が撮影場所ということが多く、あまり面白い画にはできなかった。そのようなことから、この蝶を自然度が高い場所で撮影したいと思っていた。しかも海を背景に飛翔する姿ならば、なおすばらしい。そこでこの冬にヤクシマルリやウラナミシジミといったシジミチョウの低温期型を探すついでに、紀伊半島南部で撮影に良さそうな場所を下見していた。
熊野市の海岸の鯉のぼり。毎年の風物詩だが、今年もたくさん泳いでいた。  この日の撮影場所は私が冬に調べた情報をもとに撮影仲間がさらに周りを調査して見つけてくれたポイントで、太平洋を見下ろす崖にトベラが咲いているすばらしいところだ。 残念ながらトベラは少しくたびれた花が多く、季節の進みの早さを感じさせる。やはりこの辺りはかなり暖かいのだろう。午前中のミカドアゲハはやや高いところを直線的に飛ぶばかりでトベラにはほとんど興味を示さなかったので、撮影チャンスが訪れるかどうか心配だった。しかし昼前になると、ときどきトベラの花で吸蜜する個体が見られはじめた。海背景にはならなかったが、まずは静止画を撮影することができた。すでに時期が遅めと聞いていたが、幸いにもきれいな個体だった。  トベラで吸蜜するミカドアゲハ 和歌山県那智勝浦町 2019年5月4日 裏面の赤斑が鮮やか。  トベラで吸蜜するミカドアゲハ 和歌山県那智勝浦町 2019年5月4日  飛翔するミカドアゲハ 和歌山県那智勝浦町 2019年5月4日 とりあえず静止姿をおさえたので、カメラを飛翔撮影モードに切り替えた。青い海、青い空を背景に飛ぶミカドアゲハ。この姿を撮影したかった！  海を背景に飛翔するミカドアゲハ 和歌山県那智勝浦町 2019年5月4日  海を背景に飛翔するミカドアゲハ 和歌山県那智勝浦町 2019年5月4日 風も弱く穏やかな日だったが、目の下は太平洋から押し寄せて砕け散る白波が見えるので、それも背景に撮影した。水平線がまっすぐな穏やかそうな海背景とは対照的に動きを感じる画になった。  飛翔するミカドアゲハ 和歌山県那智勝浦町 2019年5月4日 時には比較的近いところのトベラにも飛んでくるので、海を背景にして蝶の姿を大きく写すこともできた。下のような逆光の場面ならフラッシュを当て、背景を写すようにもっと絞り込みたいところだ。でも飛翔撮影モードはフラッシュをつけず、絞りはほぼ解放なので、せっかくのチャンスを活かしきれなかった。今の撮影機材の体勢では、このような場面に対応出来ないのは致し方ないところだろう。  トベラで吸蜜するミカドアゲハ 和歌山県那智勝浦町 2019年5月4日  トベラで吸蜜するミカドアゲハ 和歌山県那智勝浦町 2019年5月4日  海を背景に飛翔するミカドアゲハ 和歌山県那智勝浦町 2019年5月4日 背景が露わな写真は掲載できないのが残念だが、南紀らしい青い海、青い空のすばらしい場所で気持ちよく撮影ができた。情報を提供してくれた撮影仲間に感謝の1日だった。ここも来年の適当な時期に再訪しようと思う。 〈戻る〉
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