2019年8月29日〜9月3日 鹿児島県 奄美大島
高い枝先を緩やかに飛んでいたオキナワチョウトンボ。私はベッコウチョウトンボという名前の方が好きなのだが、はじめて沖縄に行った時に見てすっかり気に入ってしまった。
夏の暑い時期のアゲハ類は、くたびれた感じでなかなか新鮮な個体にめぐり会わないというイメージがある。しかし今回の撮影行では、ジャコウアゲハの新鮮な個体が多かった。ジャコウアゲハは春に訪れた時にはボロばかりだったので、きれいな個体を撮影できたのは良かった。それでも数日間過ごすうちには破損個体が目立つようになったので、やはりきれいな状態はそれほど長くは続かないようだ。まずはランタナを訪れた♂から。 吸蜜するジャコウアゲハ♂ 鹿児島県奄美大島 2019年8月30日 やはり多いのはシロノセンダングサを訪れる個体。沖縄本島から奄美大島にかけて分布する本種は奄美・沖縄亜種(ssp. loochooana)とされる。 吸蜜するジャコウアゲハ♀ 鹿児島県奄美大島 2019年8月29日 吸蜜するジャコウアゲハ♀ 鹿児島県奄美大島 2019年8月29日 花の周りを緩やかに飛翔する姿を撮影。 飛翔するジャコウアゲハ♀ 鹿児島県奄美大島 2019年8月29日 青い空を背景に飛翔する♀。ジャコウアゲハは♂よりも♀の方が翅の色調が良いので、ついついカメラを向けることが多い。 飛翔するジャコウアゲハ♀ 鹿児島県奄美大島 2019年8月30日 あまり早い時刻にアカボシゴマダラのポイントヘ出かけても暑いだけなので、しばらくセンダングサの茂る草地でアゲハ類を撮影していたところ、不意にミカドアゲハが現れた。多少カケはあるがおおむねきれいな♀のようである。ミカドアゲハは三重県あたりのものと同一亜種であり、やはり第一化の後の世代の個体数は多くない。春に撮影した第一世代に比べると、水色の斑紋がだいぶ小さく夏型の特徴を備えている。 吸蜜するミカドアゲハ♀ 鹿児島県奄美大島 2019年8月30日 後翅裏面の赤色斑が鮮やかであるが、いつか九州の黄色いタイプも撮影してみたいと思っている。 吸蜜するミカドアゲハ♀ 鹿児島県奄美大島 2019年8月30日 センダングサの花から花へと飛び移る瞬間の飛翔姿。 飛翔するミカドアゲハ♀ 鹿児島県奄美大島 2019年8月30日 止まるべき場所を見定めているのか、ちょっと小首をかしげたような姿がかわいい。 飛翔するミカドアゲハ♀ 鹿児島県奄美大島 2019年8月30日 アオスジアゲハは各地で見られたが、面倒なのであまり撮影はしなかった。 吸蜜するアオスジアゲハ 鹿児島県奄美大島 2019年8月30日 単に青い空を背景にしただけの写真。蝶も破損している。 飛翔するアオスジアゲハ 鹿児島県奄美大島 2019年8月30日 ジャコウアゲハのような普通種は新鮮な個体に巡り会った時に撮影しておかないと、狙ってはなかなか撮影する機会がない。そういう意味では今回は良かったと思う。でもすべてのアゲハがいい時期ということは無く、たとえばナミアゲハは一回だけの目撃だし、クロアゲハは確実には目撃もしていない。何回も出かけているうちに、いろいろな種類の写真が揃ってくるという感じだろうか。 〈戻る〉
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