2020年4月8日 長野県安曇野市 ヒメギフチョウ

 安曇野でヒメギフチョウの発生が始まったとの連絡をいただき、長野県安曇野市まで出かけた。発生場所と考えられるカラマツ林には、すでにたくさんのウスバサイシンが芽を出している。
  4月7日には新型コロナウイルス感染症対策の緊急事態宣言が出された。該当都府県ではなく、移動も自家用車だし行くところは誰もいないような山林や野山なので、いわゆる3密には全く該当しないので問題はないのだろうが気になるところではある。
 
 最初はウメの花を訪れる個体。少し高いところだったので見上げる角度でしか撮影ができなかった。

ウメで吸蜜するヒメギフチョウ♂ 長野県安曇野市 2020年4月8日
ウメで吸蜜するヒメギフチョウ♂ 長野県安曇野市 2020年4月8日

 民家の庭先にはシバザクラが咲いており、これで吸蜜する姿をよく見かけた。

シバザクラで吸蜜するヒメギフチョウ♂ 長野県安曇野市 2020年4月8日
シバザクラで吸蜜するヒメギフチョウ♂ 長野県安曇野市 2020年4月8日

 シバザクラの周りを飛翔する姿を撮影した。

飛翔するヒメギフチョウ♂ 長野県安曇野市 2020年4月8日
飛翔するヒメギフチョウ♂ 長野県安曇野市 2020年4月8日

 サクラの花にも吸蜜に訪れる姿を撮影できた。この個体は前翅中室の下に黄色の点がある。2枚上の写真のシバザクラでの吸蜜個体も左翅に同様の点がある。他にもこういう傾向の個体を見ることができたので、遺伝的なものなのかも知れない。

サクラで吸蜜するヒメギフチョウ♂ 長野県安曇野市 2020年4月8日
サクラで吸蜜するヒメギフチョウ♂ 長野県安曇野市 2020年4月8日

 下も同じ個体であるが、背景が違うとまた感じが異なる。

サクラで吸蜜するヒメギフチョウ♂ 長野県安曇野市 2020年4月8日
サクラで吸蜜するヒメギフチョウ♂ 長野県安曇野市 2020年4月8日

 サクラの木の周りを飛翔する姿を撮影した。

飛翔するヒメギフチョウ♂ 長野県安曇野市 2020年4月8日
飛翔するヒメギフチョウ♂ 長野県安曇野市 2020年4月8日

 畑の周りにはヒメオドリコソウが咲いており、これで吸蜜する姿を見ることができた。

ヒメオドリコソウで吸蜜するヒメギフチョウ♀ 長野県安曇野市 2020年4月8日
ヒメオドリコソウで吸蜜するヒメギフチョウ♀ 長野県安曇野市 2020年4月8日

 花壇にはヒアシンスやスイセンが植えられており、ヒアシンスで吸蜜する姿を見ることができた。花と蝶の色の対比は面白いのだが、頭を完全に花に突っ込んでしまうので、写真としてはイマイチ。

ヒアシンズで吸蜜するヒメギフチョウ♂ 長野県安曇野市 2020年4月8日
ヒアシンスで吸蜜するヒメギフチョウ♂ 長野県安曇野市 2020年4月8日

 スミレでも吸蜜する姿を見たが、まだ花が少なく繰り返し同じ花で何度も吸蜜するので蜜の量がなくなっているのだろうか、静止時間はごく短かった。

スミレで吸蜜するヒメギフチョウ♂ 長野県安曇野市 2020年4月8日
スミレで吸蜜するヒメギフチョウ♂ 長野県安曇野市 2020年4月8日

 またこれも園芸植物であるパンジー(ビオラ?)でも吸蜜した。

パンジーで吸蜜するヒメギフチョウ♀ 長野県安曇野市 2020年4月8日
パンジーで吸蜜するヒメギフチョウ♀ 長野県安曇野市 2020年4月8日

 地面に降りたこの個体は、キュウリグサ?で吸蜜していた。花が小さいので十分には蜜が吸えなかったのか止まっている時間は短かった。

キュウリグサで吸蜜するヒメギフチョウ♀ 長野県安曇野市 2020年4月8日
キュウリグサ?で吸蜜するヒメギフチョウ♀ 長野県安曇野市 2020年4月8日

 ギフチョウもヒメギフチョウも組み合わせる花としてはカタクリが定番であり、この産地もさほど遠くはないところにそこそこの群落はある。そこは午前中から日光がたっぷりと当たり、条件としては申し分はないと思うのだが、飛来する個体が見られなかった理由は良くわからない。それでも前回のギフチョウに続いて、ふだんはあまり見ないような花での吸蜜を撮影できたのは面白かった。
 今回は現地の撮影仲間から発生開始の連絡をもらって出かけた。この冬は暖かくてヒメギフチョウの発生は早いとは思うものの、三重県から安曇野までは遠く、たしかな情報がなければとても出かける気にはなれない。そういう意味ではタイムリーに情報を教えてくれる撮影仲間に感謝以外にない。


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