2022年5月10日 滋賀県長浜市 オナガアゲハほか

 午前中は主に吸水に集まるミヤマカラスアゲハを撮影したが、午後は吸蜜する姿を狙ってみた。あちこち迷ったあげく、タニウツギのピンクの花が多く咲いているところでアゲハの飛来を待った。



 新鮮なオナガアゲハが吸蜜に訪れた。

吸蜜するオナガアゲハ♂ 滋賀県長浜市 2022年5月10日
吸蜜するオナガアゲハ♂ 滋賀県長浜市 2022年5月10日

 
吸蜜するオナガアゲハ♂ 滋賀県長浜市 2022年5月10日
吸蜜するオナガアゲハ♂ 滋賀県長浜市 2022年5月10日

 オナガアゲハの飛翔を撮影してみた。この蝶のポイントはたおやかな飛翔姿で、翅の動きにやや遅れてたなびくような尾状突起の動きにあると思う。真っ黒なのが残念だが、まるで天女の衣のようでもある。

飛翔するオナガアゲハ♂ 滋賀県長浜市 2022年5月10日
飛翔するオナガアゲハ♂ 滋賀県長浜市 2022年5月10日
  
 他の黒色アゲハ類と比べると、なよなよした感じで飛び方もすこし緩やかである。山頂などにはほとんど現れないのもこうした飛翔力の差によるためかもしれない。個人的には下のようなやわらかい翅のなびき方がオナガアゲハらしいので好きである。 

飛翔するオナガアゲハ♂ 滋賀県長浜市 2022年5月10日
飛翔するオナガアゲハ♂ 滋賀県長浜市 2022年5月10日

 アゲハ類が飛んでくる河原を橋の上から眺めていたとき、近くで急に激しくさえずる小鳥の声が聞こえてきた。昨年観たテレビによるとシジュウカラなどカラの仲間ではかなり高度なことばを使うという。この激しい鳴き声は、明らかに何かを「警戒」しているのだろうと考えながら、ふと足下を見ると一羽のひな鳥がうずくまっていた。風が吹いた時にでも巣から落ちたのかもしれない。



 前方の梢を見るとヤマガラが二羽、さかんにさえずっている。ヤマガラが警戒している相手は私だった。ひな鳥はまだうまく飛べない感じでこのさき生き延びることができるかどうかわからないが、そっとその場所を離れた。



 その後もミヤマカラスアゲハの訪花を期待していたのだが、しばらくして飛んできたのはカラスアゲハだった。

吸蜜するカラスアゲハ♀ 滋賀県長浜市 2022年5月10日
吸蜜するカラスアゲハ♀ 滋賀県長浜市 2022年5月10日

飛翔するカラスアゲハ♀ 滋賀県長浜市 2022年5月10日
飛翔するカラスアゲハ♀ 滋賀県長浜市 2022年5月10日

 午後3時まえ、まだ堅いウツギの蕾で産卵行動を取るトラフシジミを見つけた。

産卵行動を取るトラフシジミ♀ 滋賀県長浜市 2022年5月10日
産卵行動を取るトラフシジミ♀ 滋賀県長浜市 2022年5月10日

 産卵後の開翅を期待したが、葉陰に静止したままで終了してしまった。

静止するトラフシジミ♀ 滋賀県長浜市 2022年5月10日
静止するトラフシジミ♀ 滋賀県長浜市 2022年5月10日

 前回のこの場所での撮影から7年経過し、機材の進歩は著しい。以前ならば対応出来なかった条件でも何とかなりそうだ。また準備を整えてミヤマカラスアゲハと向き合ってみたい。

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