2023年4月13,14日 長野県白馬村 ギフチョウ

 ヒメギフチョウはあまり鮮度が良くなかったので、午後はすでに発生しているギフチョウを主に狙ってみた。カタクリはすでに多くの花をつけており、陽だまりで遊ぶ数頭のギフチョウも観られた。ノーマル個体ばかりだが、とりあえず定番のカタクリ吸蜜を撮影した。

吸蜜するギフチョウ♂ 長野県白馬村 2023年4月13日
吸蜜するギフチョウ♂ 長野県白馬村 2023年4月13日

吸蜜するギフチョウ♂ 長野県白馬村 2023年4月13日
吸蜜するギフチョウ♂ 長野県白馬村 2023年4月13日

 林内を飛翔する姿も撮影しておいた。

飛翔するギフチョウ♂ 長野県白馬村 2023年4月13日
飛翔するギフチョウ♂ 長野県白馬村 2023年4月13日

 翌14日の早朝は雲が出て気温の上がりは鈍かったが次第に雲がとれ、9時を過ぎる頃から暖かくなってきた。ギフチョウが飛んでくるはずの空き地のカタクリの花周りを掃除しながら待っていると、一頭のギフチョウがゆっくりと飛び始めた。接近してみると、いきなりイエローバンド個体だった。せっかくカタクリで吸蜜したのだが、残念ながら裏面しか写せなかった。

吸蜜するギフチョウ♂(イエローバンド) 長野県白馬村 2023年4月14日
吸蜜するギフチョウ♂(イエローバンド) 長野県白馬村 2023年4月14日

 イエローバンドが飛び去ったあとで飛来した個体は青い色のキクザキイチゲで吸蜜した。ノーマル個体なのだが、これはまたうれしかった。

吸蜜するギフチョウ♂ 長野県白馬村 2023年4月14日
吸蜜するギフチョウ♂ 長野県白馬村 2023年4月14日

 さらに待つこと1時間くらいで再びイエローバンドが出現し、今度は何とかその姿をとどめることができた。

吸蜜するギフチョウ♂(イエローバンド) 長野県白馬村 2023年4月14日
吸蜜するギフチョウ♂(イエローバンド) 長野県白馬村 2023年4月14日

 イエローバンドが飛んできたら逆光で縁毛を光らせて、フラッシュを当てて撮影するという想定通りの撮影ができたのだが、残念ながらフラッシュの光量設定が足りなかった。とっさの場合にはなかなか対応ができないものである。

吸蜜するギフチョウ♂(イエローバンド) 長野県白馬村 2023年4月14日
吸蜜するギフチョウ♂(イエローバンド) 長野県白馬村 2023年4月14日

 蝶がよく飛んでくる空き地の一角に青いキクザキイチゲがまとまって咲いていた。この上をギフチョウが飛べば画になるかな、と思い傍らで望遠レンズを手にして待ってみることにした。イエローバンドは一応撮影できているので気持ちに多少のゆとりもできており、近くでノーマルギフが吸蜜をしてもあえてその場を離れて走り寄ることはしなかった。



 こうして花の傍らでじっと待っていると、天は何度かのチャンスを与えてくれた。キクザキイチゲの紫がかったブルーとギフチョウの黄色の対比が気に入ったショットを撮ることができた。一点だけ咲いているカタクリのピンクもアクセントになっている。個人的にはこういう雰囲気の画が好みなので、今年のお気に入りの一枚になると思う。

飛翔するギフチョウ♂ 長野県白馬村 2023年4月14日
飛翔するギフチョウ♂ 長野県白馬村 2023年4月14日

 この花の付近をギフチョウが飛んだのは3時間くらい粘って5回くらいなのでその頻度は多くない。

飛翔するギフチョウ♂ 長野県白馬村 2023年4月14日
飛翔するギフチョウ♂ 長野県白馬村 2023年4月14日

 最近はこのように待ちの撮影が増えたので特に苦にはならないが、絶えず周囲に緊張して気を配る撮影は疲れるものである。

飛翔するギフチョウ♂ 長野県白馬村 2023年4月14日
飛翔するギフチョウ♂ 長野県白馬村 2023年4月14日

 午後になって少し雲が厚くなってきた。もうそろそろ終わりかと思っていた時に、近くのヤブに入っていた撮影仲間から「バンド!」という声が聞こえたので、急いで接近して撮影することができた。入り組んだヤブの中だったので思うようなアングルでの撮影はできなかったが、きわめて鮮度の良いイエローバンドの♂だった。

吸蜜するギフチョウ♂(イエローバンド) 長野県白馬村 2023年4月14日
吸蜜するギフチョウ♂(イエローバンド) 長野県白馬村 2023年4月14日

 こうしてこの日は新鮮なイエローバンドを2頭撮影することができたし、キクザキイチゲでの吸蜜も撮れた。個人的には青いキクザキイチゲの花の上を飛翔する姿を撮影することができたことが満足度が高かった。これでその個体がイエローバンドなら最高なのでしょうけど、さすがにそこまでは望みすぎでしょうね。

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