２０２３年１０月１８〜２５日 沖縄県八重山 ２　アオスジアゲハ・ミカドアゲハ

　石垣島の海岸は水も澄み、きれいな砂浜が広がっている。晴天で波も穏やかなのだが１０月末のこの時期ではさすがに海遊びをする人はいない。



　アオスジアゲハやミカドアゲハの個体数は多くはなく、それぞれ１０頭未満の目撃だった。下の個体は波照間島へ渡って初めて撮影した蝶だったので、きれいだったし記念に掲載したもの。


吸蜜するアオスジアゲハ　沖縄県波照間島　2023年10月23日

　この時期の八重山はあちこちにカラスザンショウが花をつけていて、多くの蝶の吸蜜源になっている。素人目には同じように見えるのだが、蝶が集まる花とそうでは無い花とがあるようだ。


吸蜜するアオスジアゲハ　沖縄県石垣島　2023年10月25日


飛翔するアオスジアゲハ　沖縄県石垣島　2023年10月25日

　今回の撮影旅行の主な目的は別にあるのだが、それに加えて「海を背景にする蝶の飛翔撮影」もテーマに掲げていた。そういう撮影の情報は周囲からは入手しにくいので、自分でこまめに場所を探して歩くほかはない。この日も半日かけて石垣島の海岸線近くの農道をこまめにトレースし、これはと思うところで海に出られる場所を探して歩いてみた。冒頭の写真の砂浜もそういう場所の一つだった。
　たいていの場所ではきれいな砂浜が広がっているだけで蝶の姿はなかったのだが、その中で一カ所だけ波打ち際で吸水するアオスジアゲハを見ることができた。


飛翔するアオスジアゲハ　沖縄県石垣島　2023年10月22日

　こうして「真っ青な空と飛翔するアオスジアゲハ」という、単純だが気に入った画が撮れた。でも蝶が飛ぶ位置が低いのが気になる。もう少し高い位置を飛んで、蝶が青い空に浮かぶ姿で撮りたいものだ。


飛翔するアオスジアゲハ　沖縄県石垣島　2023年10月22日

　下のショットくらいに蝶が空に浮かび上がれば、バランス良くいい雰囲気に撮れる。しかし今度は蝶の翅が開きすぎなのが残念だった。もう少し翅を立ててくれればよかった。このように、何枚撮影しても何かしら不満は残るものだ。


飛翔するアオスジアゲハ　沖縄県石垣島　2023年10月22日

　この場所が海背景に飛翔する蝶が狙えるポイントだと思ったので、日を改めて半日を過ごしてみた。やや雲が多い日だったので、スッキリとした青い空にはならなかったが、思いのほか､いろいろな種類の蝶の姿を見ることができた。それらは他の種類の撮影記録の中で順次紹介していきたい。


飛翔するアオスジアゲハ　沖縄県石垣島　2023年10月24日

　続いてミカドアゲハ。これも見かけた個体数は多くはなかった。はじめは地面で吸水する姿。


吸水するミカドアゲハ　沖縄県石垣島　2023年10月21日

　ふわりと浮き上がったところを撮影してみた。


飛翔するミカドアゲハ　沖縄県石垣島　2023年10月21日

　波打ち際に係留されている小船の傍らを飛ぶ姿を撮ることができた。人工物を背景に入れるのはあまり好まないのだが､こういう形でならばむしろ海岸の雰囲気を高めてくれるので良いと思う。　


飛翔するミカドアゲハ　沖縄県石垣島　2023年10月24日

　これも蝶の姿が空に浮かぶように入るショットの方が画としてはまとまりがある。でも蝶の高さが低すぎる！


飛翔するミカドアゲハ　沖縄県石垣島　2023年10月24日

　蝶の姿を空高くに入れるには､カメラを地面すれすれに構えるとなんとかなりそうだ。でもそのように撮影すると翅の裏面ばかりが写ることになるので、これも不満が残る。このように海背景の蝶の飛翔撮影にはまだまだ課題が多い。


飛翔するミカドアゲハ　沖縄県石垣島　2023年10月24日

　一転して、下はミカドアゲハの黄斑型と思われる個体。ピンぼけでしか撮れなかったのが残念だったが、消してしまうのも惜しいので未練がましくここに掲載。


飛翔するミカドアゲハ　沖縄県石垣島　2023年10月21日

　特定の種類を狙って忙しく走り回るのではなく、海岸にのんびりと佇んで普通種を撮影するのも悪くはないと思った。でも１０月末のこの時期だからこそよいものの、海水浴シーズンにこのようなことをしていると盗撮行為を疑われそう。

　〈戻る〉