2023年6月5〜16日 モンゴル 10 ダイオウベニシジミ                          

 モンゴルの草原の所々には薬草であるダイオウの群落があり、そういう所にマーモット(シベリアマーモット)が巣を作っているのを見かけた。ジリスに比べて警戒心が強いのかなかなか姿を捉えられなかったので、下のようにダイオウの葉の間から写すのがやっとだった。



 バヤンチャンドマンの草原を歩いていた時に見つけたダイオウベニシジミのきわめて新鮮な個体。緑の葉上にゼフほどもある鮮やかなオレンジ色が止まっているのを見た時はビックリした。

ダイオウベニシジミ♂ バヤンチャンドマン 2023年6月12日
ダイオウベニシジミ♂ バヤンチャンドマン 2023年6月12日

 この個体はタンポポの花で吸蜜した。花との比較からその大きさがわかるだろうか。

ダイオウベニシジミ♂ バヤンチャンドマン 2023年6月12日
ダイオウベニシジミ♂ バヤンチャンドマン 2023年6月12日

 羽化直後だったのか不活発な個体で広角でも撮影できた。

ダイオウベニシジミ♂ バヤンチャンドマン 2023年6月12日
ダイオウベニシジミ♂ バヤンチャンドマン 2023年6月12日


ダイオウベニシジミ♂ バヤンチャンドマン 2023年6月12日
ダイオウベニシジミ♂ バヤンチャンドマン 2023年6月12日

 この個体は羽化直後だったのか活動も緩やかだったので、何とか飛翔姿も撮影できた。

ダイオウベニシジミ♂ バヤンチャンドマン 2023年6月12日
ダイオウベニシジミ♂ バヤンチャンドマン 2023年6月12日

 気がつくとダイオウの群落は鉄道の線路脇や人家周辺にも多いことがわかった。



 6月12日の日中はほとんど曇りだったのだが、午後3時を過ぎた頃から急に雲が切れて日射しが届き始めた。するとダイオウの葉上にダイオウベニシジミが2頭現れて開翅した。緑の中のまさに紅一点のその美しさに目を奪われた。これまでどこにいたのだろうか。

ダイオウベニシジミ♂ ウランバートル 2023年6月14日
ダイオウベニシジミ♂ ウランバートル 2023年6月14日

 この個体もきわめて新鮮な個体だったのがうれしかった。

ダイオウベニシジミ♂ ウランバートル 2023年6月14日
ダイオウベニシジミ♂ ウランバートル 2023年6月14日

 ダイオウへの執着は強く、撮影のために驚かせてもしばらくすると戻ってくる。

ダイオウベニシジミ♂ ウランバートル 2023年6月14日
ダイオウベニシジミ♂ ウランバートル 2023年6月14日

ダイオウベニシジミ♂ ウランバートル 2023年6月14日
ダイオウベニシジミ♂ ウランバートル 2023年6月14日

 粟粒のようなダイオウの花で吸蜜した。

ダイオウベニシジミ♂ ウランバートル 2023年6月14日
ダイオウベニシジミ ウランバートル 2023年6月14日

 飛翔は速いがダイオウの周りをあまり離れずに飛ぶので、粘っていれば背景を入れて撮影することができる。

ダイオウベニシジミ♂ ウランバートル 2023年6月14日
ダイオウベニシジミ♂ ウランバートル 2023年6月14日

 静止の広角画像も撮影できた。こういう大きく目立つ姿では鳥などに狙われやすいのではないかとも思うのだが大丈夫なのだろうか。ダイオウは薬用植物であり、鳥が嫌う成分を体内に取り込んでいるのかもしれないと思った。

ダイオウベニシジミ♂ ウランバートル 2023年6月14日
ダイオウベニシジミ♂ ウランバートル 2023年6月14日

ダイオウベニシジミ♂ ウランバートル 2023年6月14日
ダイオウベニシジミ♂ ウランバートル 2023年6月14日

 ダイオウベニシジミは大きくて立派な蝶で、特に新鮮な個体は見栄えがする。予定していた日程の前日の夕方になって環境を入れた姿が撮れたのがうれしかった。当初の目的の一つのオレンジ色のコリアスには見事に振られてしまったが、ダイオウベニシジミがその代役を務めてくれたようだ。

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