長野県木曽町  2007年4月30日、5月3日 

 昨年の夏、オオゴマシジミを案内いただいた「木曽谷の蝶と自然」のKさんに教えていただいたチャマダラセセリのポイントを訪れてみた。

 結局、4月30日と、しきり直しの5月3日の2回訪れることになった。

4月30日 

朝、8時頃に現地に到着。天気が良く明け方冷え込んだので、日陰には霜が降りている。気温が上がるのを待って、ポイントの草地に入る。食草であるキジムシロやミツバツチグリがちょうど満開のいい時期である。9時過ぎにこの日最初のチャマダラセセリを発見。新鮮な♀で産卵行動をとっている。残念ながらカメラの設定が十分ではなく、飛翔写真の絶好のチャンスは逃してしまった。

 

 その後、草の斜面を歩き回るが、チャマダラセセリは時々飛び出す程度。飛んでもですぐ見失ってしまい満足な写真はあまり撮れなかった。

 雲一つ無い、いい天気の日で蝶も暑いのだろうか、小さな流れのところでミヤマセセリが吸水している。

 斜面にはヤマキチョウが飛び交っている。2〜3匹の同じ個体が何度も斜面を往復している。チャマダラセセリがあまり見えないのでしばらくヤマキチョウの飛翔写真に集中してみた。写真館に掲示してあるヤマキチョウはかなり前に富士山麓の本栖湖畔で撮影した♀の写真が1枚だけであり、こちらも充実したかった。


 下のヤマキチョウの写真は画面の端に引っかかったものなのでかなりトリミングしているが、70−200oズームの200o端で捉えたものである。ヤマキチョウの大きな黄色い姿は遠くからでもよく目立ち、あまりコースを変えずにまっすぐ飛ぶので、飛翔写真は狙えばなんとか撮れるレベルだと思う。この蝶ならではの翅の形が生きる角度、多少逆光で明るく透けて見える翅が捉えられて気に入っている。

 最初のうちはチャマダラが集まるミクロな意味での環境がよくわからなかった。あちこち歩き回ったあと、午後になってからようやくいくつかの個体が集まるポイントが見つかったところで時間切れとなって帰途についた。この日の結果をKさんに連絡すると、連休後半に出かけられる予定とのこと。天気の良い日を選んで5月3日に再出動となった。

5月3日 

 この日も8時にポイント到着。前回のように霜は降りていないが、前日、前々日に降ったであろう雨のせいか食草の花も開きが悪い。蝶のHPを作っている方で冬場にはにわか鳥屋に変身する方がおられるが、私もちょうど目の前に飛んできたモズを撮影してみた。70−200oに1.4倍のエクステンダーの装着。

 フィールドに座って気温が上がるのを待っていると携帯がなり、ほどなくKさんが登場。
{チャマダラは、もう飛んでいますか?」とKさん。「いや、まだみたいです」と私。
「そこにいますよ」
「えっ?」 と、いうことで、きれいな♀をあっさりと撮影できた。それまでずっとその斜面の草地を見ていたのに、私の目は節穴だったんでしょうか。

  その後もチャマダラはポツポツと現れてくれ、個体数も多いのだろうが目が慣れてくると割に簡単に見つけることができるようになった。 

 ♂同士の卍飛翔に遭遇。飛ぶとハエのような蝶なので見失いやすい。 駆けつけて撮影したが一匹の頭が切れたのが残念。 

 この日は、やや風が強かったせいかあまりヤマキチョウの飛翔は見られなかった。でも本命のチャマダラセセリにたくさん出会うことができ楽しいひとときを過ごすことができた。

 このようないい場所を紹介いただいたKさんに感謝して帰途についた。

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