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様似町アポイ岳 2007年5月21日 |
北海道の最後の日は様似町のアポイ岳を訪れた。目的はもちろんヒメチャマダラセセリ。この蝶は、私が蝶に関心を持ち始めてから見つかった種類であり、時を同じくして見つかった九州のゴイシツバメシジミとともに昆虫雑誌を飾った写真が印象的だった。あれから30年以上経ち、その間に何度か北海道を訪れる機会はあったがこの時期ではなかった。いろいろな蝶仲間のHPを見ていると天候にさえ恵まれれば、そこそこの姿は見ることができるようだったので、今回、メールでのおつきあいがあるアブドゥさんにお願いし案内していただいた。 朝、7時前に登り始める。登山道の脇に「熊出没注意」の看板があり、ちょっと気になる。2週間前に一合目で足跡が見つかったという。 登山道のところどころに熊除けの鐘がある。カーン!とうち鳴らして登山道を進む。この日はいい天気で道は明るく、熊がでそうな雰囲気ではないが、それでも曇った日に一人で登るとちょっと気持ちは悪いだろうなと思う。 アポイは花の山として知られていて、登山道沿いにあちこちに美しい花が咲いている。様似の町を背景にして撮影。花はサマニユキワリだろうか。平日なのでそれほど多くの人には会わなかった。 もうすぐポイントの馬の背という急斜面で休憩していると、傍らに不意にヒメチャマダラセセリが現れたので、いそいで撮影した。これでとにかく目的の半分は達成し、ほっとした。
馬の背から山頂を望む。本やHPでよく見る景色が目の前にある。この馬の背から登山道沿いがメインのポイントだそうだ。 道の両脇には高山植物保護のためにロープを張ってあるので、蝶を見つけても踏み込んで撮影するわけには行かない。 アポイアズマギクを訪れたヒメチャマダラを撮影。登山道沿いに花が多くある割には、あまり花を訪れるシーンは見なかった。この花はまだ十分には開花していないのが残念。
下の株は十分に開いているのだが、蝶の角度が良くなかった。
食草であるキンロバイに止まった個体。新芽を吹いているが産卵はしなかった。
登山道を何度も往復していると、ポツポツとヒメチャマダラセセリが飛んでいるのが目に入る。けっこうマメに歩いたせいか、あるいは遠くから来たことを蝶も意識してくれたか、アブドゥさんよりは蝶と遭遇するチャンスは多かったようだ。花よりはふつうは地面に止まる個体が多く、登山道を歩いていると不意に飛び立つような個体が多い。
サマニユキワリにも来たが、残念ながらピンボケ。
昼をすぎて雲が湧いてきた。標高は500mそこそこなのに、まさに高山帯の雰囲気。日が陰って不活発になったのかハイマツに止まった個体。なかなか飛び立たなかった。結局、そのあと雲がとれず山を降りることにした。
馬の背からみた山並み。日高の山だろうか、まだしっかりと雪景色(実はこれは朝の風景)。 こうして2時過ぎにはアポイを後にして千歳空港へ向かい、楽しかった北海道の撮影旅行が終わった。最後になりましたが、今回の撮影旅行に3日間もおつきあいいただいた「北海道の蝶」のアブドゥさんには大変お世話になりました。どうもありがとうございました。また近い内にどこかでご一緒しましょう。
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