千葉県鴨川市 2007年12月2日 |
前日の新宿御苑での写真展の後の懇親会の泡盛が少し残っているような気もしたが、早朝4時半に起きて房総半島の先端にルーミスシジミを見に行った。天気予報も一日中晴れの予想であり期待できる。車窓から眺める空はほとんど雲もなく、また風も穏やかで絶好のルーミス日和。 と思いきや駅に着くころからだんだんと雲が広がりはじめ、ポイントに着いた10時前にはすっかりと厚い雲におおわれてしまった。蝶はおろか、ハエさえも飛ばない。冷え込んで露が降りたのか、雨が降ったのか草の葉はしっとりと濡れており、空気が湿っているせいか吐く息も白い。 先行者が二名(いずれも写真撮影)おられたが、いっこうに雲が切れないのでそのうちの一名は11時頃、引き上げられた。他に行くところもないので半ばあきらめながらも待っていると、ようやく雲が切れて青空が拡がりはじめた。 日が射すようになると急に暖かくなった。カシの梢にチラチラと舞うシジミチョウが見える。ようやく降りてきたのはムラサキシジミ。ちょっと破損していたが、これでもこの日の初蝶なので喜んで撮影させてもらった。
次にやや小さい蝶が飛んできたので、「ルーミスか!」とちょっと身構えたが、これは小さいムラサキシジミだった。
そしてようやくルーミス登場。樹林の際に生える灌木の葉上をチラチラと飛んでいる。暗い樹林をバックにカンカン日が照りつける葉先に止まったのと、あまり接近できなかったので満足のいく写真にはならなかった。でも破損はなく、後翅のブルーが広がった美しい個体だった。こうやってムラサキシジミとルーミスシジミの写真を並べて見ると、ブルーの色調が違うのがよくわかる。
思い切りトリミングをかけた飛翔写真。白っぽい裏面が撮影できた。
12時半を回ると、このルーミスは活動を止め、灌木の葉陰で動かなくなった。翅をたたみ、触覚をそろえて前へ突き出しており、完全にお休み状態。軽くフラッシュを浴びせたが、微動だにしない。よく見ると樫の葉の枯れた茶色い部分に止まっている。これも保護色になっているのだろう。少し写しやすい所に止まってくれることを期待して、ちょっと激しく揺すると逆に高い木の梢に舞い上がってしまった。残念だが仕方がない。
1時をまわったばかりで,,まだ日だまりは、ぽかぽかと暖かい.。しかし目に付く蝶はほとんどいなくなった。雲はすっかりとれ、青空と紅葉した葉っぱが美しい。ルーミスにはたった一匹しか会えなかったが、十分満足してポイントを後にした。 このように土曜、日曜と充実した時間を過ごせ、ムラサキ三兄弟もしっかりと撮影できて満足だった。
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