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北海道札幌周辺 2008年6月23日 |
最終日が、今回の旅行でまだ撮影が不十分な種類を札幌周辺で狙った。天気も良く朝から抜けるような青空だった。やはりこの時期の北海道はこうでなくてはいけない。 最初に訪れたのは、20日にも訪れたカバイロシジミのポイント。だだっ広い草原である。 草原をしばらくうろうろしていると2匹ばかりカバイロシジミが飛んでいるのをみつけた。でもとまらずにすぐに飛び去ってしまった。そのうちに豆科の花を訪れている個体を発見。カバイロシジミは一度飛ぶとなかなか止まらない。この個体も止まっていたのはこのときだけであとはずっと飛び続けて草原の向こうへ行ってしまった。
さいわいにも何枚か飛翔写真が撮れていた。20日に来たときとは異なって直射日光が照りつけていつので、翅の表のブルーはちょっと飛び気味。
抜けるような青空をバックに。やはりこの蝶の特徴は裏面の模様だろう。
こうして9時頃にはほぼ手応えのある撮影ができたと思い、次の場所へ移動した。 次は山の中である。途中、洞爺湖サミットの警備のための警察車両とあきれるほどたくさんすれ違って到着。ここの目当てはジョウザンシジミ。これも今回の旅行で撮影できてはいるがイマイチ不十分。ポイントに着くなりネットマンが3人も立て続けに現れた。いずれも地元の人で、すれたジョウザンシジミなどはもはや眼中にないらしく、そそくさと移動してくれたのはラッキーだった。 岩場のキリンソウで吸蜜する個体。これが定番の組み合わせ。こちらもカンカン照りなのでしっとりとした写真というわけには行かない。
こちらはヨモギの葉に止まった個体。蝶の近くにクモがいるが、何となく蝶の方を狙っているように思いませんか?
岩場では産卵している♀がいる。
茎と葉の付け根に白い卵がいくつか産み付けられていた。
足下のクローバーでは吸蜜に訪れた個体がいる。道の下は崖であり、蝶は時々そこから登ってきて道添いの花を訪れるようだ。
こういう縦構図もなかなかいいと思う。
そしてそれは一瞬の出来事だった。斜面を舞い降りてきたジョウザンシジミが、草の葉に止まった瞬間にクモにとらえられた。しばらくばたばたともがいていたがすぐに静かになった。
さっきクモが止まっていた草の葉とは微妙に違うようだが、おそらく先ほどのクモなのだろう。目つきが怪しいと思ったとおり。このように数分して完全にとらえられた。かわいそうだが仕方がない。これも自然の厳しさである。
その後は多少は期待していたシロオビヒメヒカゲも現れてくれないので、ここを引き上げて最後にリンゴシジミを見に行くことにした。そろそろ活動時刻のはずである。もちろん高い梢の上を飛ぶので豆粒にしか写せないのは承知の上で飛翔写真を狙ってみる。
樹上の一部分で、なにやら飛んでいるような気はしていたので、ちょっと回り込んで確認すると、リンゴシジミが占有行動をとっているのが見えた。200oを振り回し、これが一番はっきりと姿をとらえられたショットだった。
こうして好天に恵まれた最終日を無事に終えることが出来、新千歳空港から帰途についた。アブドゥさん、本当にありがとうございました。
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