三重県熊野市ほか 2010年9月5日 夏ルーミスとホソバセセリ2化 |
夏の終わりの暑い日は・・・信州あたりの涼しい高原でキベリタテハでも追いかけるのが正解なのだろうけど、キベリは半月前に何とか撮影できているのでもう一つの選択肢である夏のルーミスシジミを見に行くことにした。夏のルーミスの時期はヒルの動きが活発であり、また開翅も期待しにくいことから、あまり人気は無いのかもしれない。でも暑い中でじっと耐えているような姿も私にとっては好ましいものに思える。 ルーミスが降りてくるのはお昼頃なので、途中寄り道をしながら県南の熊野市紀和町にゆっくりと到着。県内といっても県北から南の端まで移動するのは時間が掛かる。 目指す谷底に降りてみる。ルーミスが降りてきそうな木漏れ日の優しい灌木を見渡せる場所に腰を下ろしてじっと待ってみる。木陰でもあり、谷底は意外に涼しい。流れの際の石の上にカワトンボが止まっている。褐色の翅が白い石に映ってなかなかいい感じである。 待つこと1時間弱、背後からチラチラとした影が飛んできた。予想していた方向からでは無かったのでちょっととまどったが、目の前の葉にとまったのは新鮮なルーミスシジミ。こういう暗い場所での手持ち撮影にはIS付きの100マクロが役に立つ。
降りてきてすぐのルーミスは結構敏感で、私の気配を感じたのかすぐに飛び立ってしまった。木漏れ日のなかにブルーがチラチラして見失いやすい。ちょうど先週見たツシマウラボシシジミと同じような感じ。飛び立ったルーミスは斜面の地上付近の枯れ葉に止まった。
接近して撮影する。
ルーミスの撮影のあと、尾鷲市でホソバセセリを撮影。図鑑によるとホソバセセリは通常は年1回の発生だが、暖地では2回発生する場合があるとされている。十数年前、この地でたまたま9月に新鮮なホソバセセリを採集したことから興味を持ち、翌年の夏は毎週のように四日市から尾鷲に通って化性を調べたことがある。その結果7月上旬に発生する個体に続き、8月には幼虫が見られること、9月にはやや小さい個体が発生することから、おそらくこの地でも2化であろうという結果になった。
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