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鈴鹿山地 2011年7月28、31日 キリシマミドリシジミ、クロシジミ |
28日、あまり天候はよくなさそうだが、鈴鹿山地にキリシマミドリシジミを見に行った。朝からどんよりと曇っており、ちょっとキリシマ向きではない。谷のポイントでは朝7時半ころに最初の個体が斜面の高いところを飛び始める。その後、次第に低いところにも降りてきて飛び始めた。でもあまり低いところには止まらない。
飛翔撮影でとらえた個体。左右後翅が大きく破損している。同属のアイノやメスアカなどは特定の枝葉に執着して、比較的狭い空間を占有するが、キリシマは視界から消え去るような広い範囲を飛び回りながら♀を探している。一カ所でじっと待ちかまえて飛翔を撮影していたら、翅の破損状態から区別できる3頭ほどが、入れ替わり現れていたのが分かった。白馬のイエローバンドの時もそうだったが、なかなか止まらない蝶を飛翔写真で個体識別して、その蝶の生態を考えるヒントを得るのも面白いと思った。
撮影したときは♀をはっきり確認できていなかったが、求愛飛翔する♂♀の姿をおぼろげながらとらえることができた。
これが一番近いところに止まった個体。鮮度は良かったがもう少し低いところにとまってほしかった。
31日、前回は♂の破損個体が多かったようなので、多少でも標高が高いところということで峠のポイントへ。この日も思ったよりも天候が悪い。ときどき薄日が射すとキリシマが飛び始めるが、♂が低いところに止まることはなかった。唯一見つけた♀は鮮度が良かった。
このあとにわか雨があり、蝶の姿が無くなったので終了とした。 28日の帰途に立ち寄ったクロシジミの発生地。数頭の♂が日当たりの良い枝先で占有行動を取っている。クロシジミの占有行動をじっくりと見るのは初めてなのでちょっとうれしかった。占有行動で止まる場所はキマルリに近いようだ。でも飛ぶ速さは遅いので、キマルリに比べると目で追いやすい。
占有している枝先を飛翔する♂。
これは別の個体の飛翔。あまり鮮度は良くない。
♀は葉影にひっそりと止まっていた。
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