鈴鹿山地のキリシマミドリシジミは7月上旬から羽化が始まる。しかし羽化直後は不活発でほとんど飛ばず、活発に飛び回るのは7月20日頃をすぎてからとされている。7月15日頃は他のターゲットが忙しい時期でもあり、ちょうど7月末に撮影に出かけるのはいいタイミングであった。でも、羽化直後で縁毛がきれいに揃った個体を確実に撮影するためには、できるだけ早い時期に出かけるのが良いのだろうということでこの日の撮影行となった。。
前日の予報ほどには良くない空を見ながら目的地へ急ぐ。といっても家から30分では無理だが、それほど遠くはない。昨日降った雨が頭上から落ちてくるのを気にしながらアカガシを軽く叩いてみる。早速、1頭の♂が降りてきた。やはり新鮮な個体で期待通り。雲が厚く、日が差さない中、しばらく待って見たが翅を開くことなく、飛び立ってしまった。

葉陰に休むキリシマミドリシジミ♂ 三重県いなべ市 2012年7月15日
木を叩いていると、時々、ゼフらしい個体は飛び出すが、上空を見上げているので黒い影にしか見えずキリシマかどうかわからない。
この♀は、少し離れたところに止まったので300oで撮影。このあと少し明るくなった時に飛び立ってしまった。

静止するキリシマミドリシジミ♀ 三重県いなべ市 2012年7月15日
その次の♂は地上まで降りてきてくれた。やはり新鮮な個体。もう少し前に回り込みたかったがこれもすぐに飛び上がって行った。

叩き出しで地上に降りたキリシマミドリシジミ♂ 三重県いなべ市 2012年7月15日
叩き出すと♀は比較的低いところに降りてくるが、なかなか姿をちゃんと撮せるようなところにはとまらない。ようやく100oで撮せるところに降りてきてくれたのを撮影。もう少し接近しようとしたときに逃げられてしまった。このころから空模様はより暗くなり今にも雨が落ちてきそうになったので引き上げることにした。結局、♂は3頭、♀は5頭を確認。それ以外にも黒い影だけでキリシマかどうかわからないのを数頭の確認だった。

葉陰にやすむキリシマミドリシジミ♀ 三重県いなべ市 2012年7月15日
麓に降りると夏空が広がっており、さっきまでの暗い空がウソのようだった。でも振り返ってみた鈴鹿の山並みは上半分が雲の中であった。
まあ裏面写真を並べただけの、まさに撮影記録そのものですね。
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