長野県伊那地方 2012年10月8日  クロツバメシジミ他 

 クロツバメシジミは多化性の蝶で撮影できる期間は長いので、この蝶を目的に撮影に出かけることは少ない。でもツメレンゲの花穂が伸びる頃になるとこの蝶を撮影したくなる。いつも行く場所は10月のはじめがちょうど花に良い時期になる。今年は夏から暑く、雨も少なかったので花も少し遅れ気味と考えてこの時期に出かけてみた。

 ツメレンゲの花の咲き具合はちょうど良かったが、肝心のクロツバメが少なかったのが残念だった。見かけた個体数は3頭ばかり。ツメレンゲの生えている範囲は広く、これでは狙っているツメレンゲの花穂の間を飛ぶ姿などはとても無理そう。
 クロツバメシジミ静止 長野県伊那地方
河原の石に静止するクロツバメシジミ

 この個体はきれいなのだが、草の影が翅にかかってしまった。

クロツバメシジミ♀ 開翅 長野県伊那地方
センダングサで吸蜜するクロツバメシジンミ

 ツメレンゲの花穂にはミヤマシシジミが吸蜜に訪れていた。ちょっとノイバラがじゃまでした。

ミヤマシジミ♂ ツメレンゲ吸蜜 長野県伊那地方
ツメレンゲで吸蜜するミヤマシジミ♂

 ♀も新鮮な個体がいくつか見られた。


ミヤマシジミ♀静止 

 この地ではことしは蝶と花との時期が合わなかったようで、あまり長居をせずに帰宅した。それだけではあまりに寂しいので、2日前に和歌山県で撮影したクロツバメの飛翔を紹介しておきます。信州伊那の山のクロツから一転して海のクロツです。

 以下、10月6日 和歌山県

クロツバメシジミ♀ 飛翔 和歌山県
ツメレンゲの生える岩場の上を飛翔するクロツバメシジミ♀

 ここではツメレンゲの穂は伸び始めたところで、開花はまだ少し先になりそうな感じ。この個体は♀だが、花が咲く頃にもう一度発生があるのだろうか。

クロツバメシジミ 飛翔 和歌山県
ツメレンゲの花穂の周りを飛ぶクロツバメシジミ

 岩にへばりつくように生える食草の周りを飛ぶ個体。頭を左に向けて、ツメレンゲの様子を確認している風ではある。これもノイバラがじゃまでした。下は蝶の姿の拡大写真。

クロツバメシジミ♀ 飛翔 和歌山県
ツメレンゲの生える岩場を飛ぶクロツバメシジミ

クロツバメシジミ 飛翔 和歌山県
クロツバメシジミ飛翔(拡大)

 クロツなどの撮影にはじゃまなノイバラだが、ヤクシマルリシジミにとっては大事な食草。一頭の♀が産卵場所を探すように飛翔していた。

ヤクシマルリシジミ♀ 飛翔 和歌山県
ノイバラの周りを飛翔するヤクシマルリシジミ♀

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