絶好の好天が予想されたこの日、情報をいただいてITOHさんと一緒にルーミスシジミを求めて和歌山県の谷筋に入った。夏場はともかく低温期の紀伊半島のルーミスはなかなか手強い相手で房総半島のような訳にはいかない。
現地に着いてまず現れたのは新鮮なサツマシジミの♂。全開でないのが残念だが、シダの葉とのバランスがなかなかいい感じ。
朝早く開翅するサツマシジミ♂ 和歌山県古座川町 2012年11月3日
ルーミスを求めて現地にいる間にサツマシジミは何度か現れた。下はちょうど背景の暗い部分で蝶の姿を捉えることができて、気に入った写真になった。
山道の上を飛翔するサツマシジミ♂ 和歌山県古座川町 2012年11月3日
そうこうするうちに樹上をちらちらととぶルーミスを発見。しかしとまったところは枯葉の上で、まだ休眠モードが抜け切れていないようだ。時刻は10時半ころ。
少し高いアラカシの枯葉に静止するルーミスシジミ 和歌山県古座川町 2012年11月3日
そのうちに1頭が地面に舞い降りてくれた。裏面もいれて撮影。
道ばたの石の上で静止するルーミスシジミ 和歌山県古座川町 2012年11月3日
少し湿った苔の上で吸水している。
湿った苔で吸水するルーミスシジミ 和歌山県古座川町 2012年11月3日
ちょっと青みが強く、いわゆるルーミス的な水色に近い色調ではない。後翅の青い部分の広がりから判断して♂である可能性が高いようだ。
石の上で開翅するルーミスシジミ 和歌山県古座川町 2012年11月3日
無機的で殺風景な石の上から下草に移って翅を全開してくれた。
開翅するルーミスシジミ 和歌山県古座川町 2012年11月3日
この個体は吸水したり、日光浴をしたりして約1時間の間、撮影につきあってくれた。その間に飛翔写真も試みることができた。かなり地面に近いところを敏捷に移動するので、なかなかピントが合わない。
低く飛翔するルーミスシジミ 和歌山県古座川町 2012年11月3日
蝶の姿を少し拡大してみる。
ルーミスシジミの飛翔 和歌山県古座川町 2012年11月3日
このルーミスが樹上に帰ったあと、しだいに活動する個体がいなくなり、この場所での撮影は終了となった。
その後、まだ昼過ぎなのでサツマシジミを探しにあちこち探索してみた。歩き回っているうちに畑の脇のお茶の木のあるところで数頭のサツマシジミが飛んでいるところを見つけた。ちょうどお茶の木が花を付けており、吸蜜に訪れているところを撮影することができた。お茶の木の枝先でテリを張る個体もおり、しばらく撮影を楽しむことができた。
チャの花で吸蜜するサツマシジミ♂ 和歌山県古座川町 2012年11月3日
午後3時を過ぎてサツマシジミの姿が少なくなり、撮影を終了とした。その後、宿に入り昼間は別の場所に入って撮影していたFさんと合流。小宴会と情報交換など楽しい時間を過ごすことができた。
翌日も天気は悪くなく、別の場所の谷筋に入ったのだが、残念ながらルーミス撮影の難しさを痛感する結果となった。
〈戻る〉
|