三重県熊野市 2013年11月23日 ルーミスシジミ |
前週、和歌山県のルーミスシジミを撮影できたので、今週は地元、三重県のルーミスシジミを撮影に出かけた。和歌山も三重も紀伊半島南部の個体群なので特に違いがあるわけではないが多少は地元産へのこだわり。これまでも三重県内のルーミスを求めてあちこち何度も歩いているのだが、なかなかいい撮影場所が確保できていない。 朝方は新しい撮影ポイントを求めて、照葉樹林の道を歩いてみた。気がつくとイチイガシがあちこちで目に入る。実はイチイガシは最近覚えたところなので、これまでも見ているが気がつかなかっただけなのかもしれない。絶好の好天で、梢の先にはルーミスらしき個体も見えるのだがとても降りてきそうにない。「絶好の条件でなければ新しいポイントは見つけにくい、また絶好の条件を成果なしで終わるのは惜しい」、このジレンマに悩んだ末、安直な選択として昨年の同じ時期に開翅を撮影できたポイントヘ移動することにした。 途中のよさそうな日だまりではムラサキツバメやムラサキシジミは日光浴しているがルーミスシジミの姿はない。
移動の途中に見かけた美しい紅葉。県南部のこのあたりももう秋の雰囲気。 12時少し前に昨年撮影できたポイントヘ到着。かなり気温は高く、ムラサキシジミはいくつも降りてきており、水に浮かんだ葉に止まって吸水している個体さえ見られる。
そして12時過ぎ、昨年と同じようにツバキの高い梢の先をチラチラとルーミスシジミが数頭飛び始めた。昨年はこの後に一頭が地上に降りてきて1〜2分くらいの短時間だったが、開翅してくれた。 さて今年は・・・。 しばらくしてそれぞれが好む静止場所を確保したのだろうか、梢を飛ぶルーミスの姿が見えなくなった。そしてふと気がつくと地面を飛ぶムラサキシジミに混じって一頭のルーミスシジミがいるのが目に入った。じっと目をこらして見ていたつもりだったが、降りてくる瞬間はわからなかった。ルーミスの撮影の時はこのような見逃しが多いのだろう。 翅に破損はないが鱗粉が薄く、色あせた感じの個体。
岩に止まって開翅してくれた。
少し飛んでは歩き回り、そして開翅するのを繰り返しているので意図しない飛翔写真が撮影できていた。
翅の表にもそれほど傷もない個体なのだが、なぜか色が薄いのが残念。後翅の青い部分が狭いので♂だろう。
ほかにも降りてきていたようだがはっきりとは確認できず、撮影できたのはこの個体だけだった。
13時ころ、樹上を飛んでいたルーミスがさらに高い樹上に消えていくのを合図に活動は終了した。この状況も昨年と同じ。
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