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静岡県北部〜長野県南部 2014年5月31日 6月1日 ベニモンカラスシジミ |
南信濃から静岡県北部あたりのベニモンカラスシジミについてはいろいろな情報の蓄積もあり、かなり様子がわかってきた。といってもピンポイントの場所で撮影できているだけなので、まだまだ十分ではない。それでも時期を合わせて行けばほぼ確実に姿を見ることができるというのは大きいことである。 早朝、ポイントに向かって車を走らせていると目の前に3頭のウリボウが歩いていた。車を降りて近づくと一応道路脇の草むらに逃げるのだが遠くへは行かないので近寄って撮影。たぶん近くに親がいるのだろう。今の時期はかわいいけど、すぐに大きくなってあちこちでいたずらをするのでしょうね。 さて朝一番はこのような姿を撮影することが多い。これもいろいろわかってきたことによる成果の一つ。
下の個体はクロウメモドキに止まっているが、実際には食樹に直接止まることは多くない。
たいていは断崖に生えている植物の周りを飛び、時々葉上に静止して占有行動をとる。
複数がであうと短時間だが卍飛翔も行う。
この見事な白線が流れた♀は突然下草から現れ、クロウメモドキに静止した。この♀を撮影できただけでも今回の撮影旅行は満足できるものだった。
今回の目標はきれいな飛翔写真をおさえることだった。遠目から比較的引いた位置での撮影は昨年出来ているので、今年はそれほどトリミングをしないでも済むような大きさで撮影したかった。でも、結果として難しさを再確認することになった。 飛翔する姿は水平に近い位置から撮影するのが蝶の動きが切り取れるようで好きなのだが、この蝶は見下ろすような角度で撮影しなければ、なかなか赤い紋はきれいに撮影できない。このあたりは来年以降の課題として残ることになった。 2日目の撮影も1日目と同じような場所、手順となった。撮影していると昨日と同じ場所で少し早めの時刻に再び白線が流れた♀が現れた。昨日の個体がもう一度現れたのかと思って夢中になって撮影したが、実は別の個体であることに帰宅後に気がついた。よく似ているが微妙に斑紋が異なっており、おそらく同じ親から生まれた姉妹なのだろうと思う。
このあと少し場所を移動をして蝶を探した。今回は2日ともきわめて暑い日だったこともあるがこのポイントでは日陰でゆっくりとする個体がおり、ベニモンにしては珍しくしっとりとした色調で撮影することが出来た。ところでベニモンカラスの♂はいつ吸蜜などをするのだろうか?朝は8時頃から占有活動を始め、夕方に近い時刻までがんばっている。話を聞くと♂の訪花はほとんど見られないらしい。この個体は口吻を伸ばしているが、何か栄養分でも摂取しているのだろうか。
この2日間ともとても暑い日で、蝶もそうだろうけど撮影する方も完全にバテてしまった。
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