2016年5月5日 長野県白馬村 ギフチョウ・クロツバメシジミ |
GWの後半は谷間にオレンジを見に行きたいと思い、長野県へ出かけた。予報ではいい天気のはずだったが、朝、現地に着いてみると冷たい風が吹き荒れている。谷を詰めるにつれて、写真の山の方が暗くなっていることからわかるように、奥の方から次第に雲が広がりはじめた。その黒い雲に追われるように1時間半ほどで谷から退却せざるを得なくなった。
谷に入る前とそこから退却する間の日射しがある時には、道ばたでいくつかのギフチョウを見かけた。♂は大半が破損個体だったが、まだ見られるのもいたので撮影。
またフデリンドウで吸蜜する♀も見かけた。尾状突起が片方無いのが残念だが、この花での吸蜜を撮影するのは初めて。かわいい花が上を向いて咲いているので、なかなか絵になる組み合わせだと思う。
この谷にはヒメギフも棲息している。ギフチョウを撮影してふと振り返るとヒメギフチョウがいるという状況が2度ほどあった。この♂のヒメギフはもう色褪せているが混生地の証として掲載。やはりフデリンドウで吸蜜している。
このギフチョウの♀も比較的きれいだった。今年の白馬村の低地のギフチョウは4月中にほとんど終了していたが、やはりオレンジが棲息するような谷奥では多少は遅れるのだろう。 まだきれいなカタクリも一部残っていた。
黒い雲に追われるように谷から出てくると同時に小雨が降ってきた。仕方が無いので平地でクロツバメシジミなどを撮影して天候の回復を待つことにした。ちょうどきれいな個体が多かった。
午後になってもう一度オレンジの棲む谷に戻ったが、日射しは回復したものの風がますます強くなってきており、身の危険を感じるほどになっていた。麓へもどる途中の林道上ではかなりくたびれたギフチョウの♂が吸水しているのを見ることができた。
開いている向きが違う谷に入れば風も多少は弱くなるかもという期待と、標高を稼げばギフチョウも多少は鮮度が上がるのではないかという思惑から別の谷に入ってみた。 残念ながら見かけるギフチョウ、ヒメギフチョウの鮮度はあまり変わったとは思えなかったが、1頭だけ鮮度の良い♀がフッキソウで吸蜜するところを撮影できた。周りにスミレもあるのに、この個体は何度か花を代えていくつかのフッキソウの花で吸蜜したあと、ニリンソウでも一瞬吸蜜行動を取った。よくよく白い花が好きな♀なのかもしれない。
一つの花に止まっている時間は比較的長く、同じ場面を回り込んで横から撮影できる余裕もあった。
残念ながら目的のオレンジには会えず、また撮影できたギフチョウはすべてノーマルばかりだったが、私にとっては初めての花での吸蜜を撮影できたので、それなりに面白かった。
|