2016年5月28日 静岡県浜松市 ベニモンカラスシジミ |
5月最後の土曜日は静岡県までベニモンカラスシジミを見に行った。仲間うちではこの蝶の撮影関する情報はかなり蓄積されてきている。やはり多人数で日時や場所を変えて手分けして調査に訪れたことによる成果は大きいものがある。以前はこの蝶の撮影には6月に入ってから出かけたものだが、最近ではすっかり5月末のターゲットになった。今年も決まったポイント、決まった時刻に、例年と同じように現れてくれた。ただし今年は個体数が少ないのが残念。
![]() 静止してテリを張るベニモンカラスシジミ♂ 静岡県浜松市 足場の位置からは少し遠くにあるツル植物が絡んだカエデが主なテリ張り場所であるが、時々は目の前1mくらいに生えているイラクサの葉にも飛んでくる。 ![]() 静止してテリを張るベニモンカラスシジミ♂ 静岡県浜松市 今年の個体数は少なく、例年なら複数の♂同志で見られる卍飛翔も見られない。それでも♂は時々はテリトリーを確認するかのように巡回飛翔を行うので、そのタイミングで飛翔写真を撮影することができた。むしろ例年よりは近いところにまで定期的に飛来するので、100oマクロを使っても飛翔写真の撮影チャンスは多かった。この蝶は静止中に翅を開くことはないので、トレードマークの赤い紋を写すには、飛翔写真しかない。同行の皆さんは自らの反射神経を試すかのようにテリ張り場所から飛び立つ瞬間を狙って一斉にシャッターを切り、私は手許近くに飛んできた時にバシャバシャとシャッターを切るという何となく撮影タイミングの棲み分けのような状況の撮影が続いた。 まず比較的画角を大きくして撮影を始めた。これならばかなり確実にその姿を捕らえられるが、蝶の姿が小さくなり迫力がない。 ![]() 飛翔するベニモンカラスシジミ♂ 静岡県浜松市 次に、より接近して蝶の姿を大きく捕らえるように撮影した。開翅をすることがない蝶なので、表裏が同時に見えるショットを一枚。 ![]() 飛翔するベニモンカラスシジミ♂ 静岡県浜松市 トレードマークの赤い紋が両翅とも見えているショットを一枚。 ![]() 飛翔するベニモンカラスシジミ♂ 静岡県浜松市 飛翔写真のうち、上の三枚は100oマクロで撮影したもので、下の一枚は少し遠いテリ張り場所での飛翔は300o×1.4テレコンで撮影したもの。 ![]() 飛翔するベニモンカラスシジミ♂ 静岡県浜松市 午後になり食樹のコバノクロウメモドキに♀が飛来するようになった。一頭めは新鮮だが白線に流れはないノーマル個体。 ![]() コバノクロウメモドキに静止するベニモンカラスシジミ♀ 静岡県浜松市 次に現れた♀は白線が流れた個体。小枝に止まって産卵中なのだが、卵は写っていなかった。 ![]() コバノクロウメモドキに産卵するベニモンカラスシジミ♀ 静岡県浜松市 込み入った枝の間を歩き回るので、なかなか葉や枝に隠れず撮影するのは難しい。 ![]() コバノクロウメモドキに静止するベニモンカラスシジミ♀ 静岡県浜松市 葉先に止まったあと、近くの別のクロウメモドキに移って行った。上下の写真は同一個体だが、裏面の白線の流れ方などで個体識別などが出来るので、左右がわかる写真を掲載しておく。 ![]() コバノクロウメモドキに静止するベニモンカラスシジミ♀ 静岡県浜松市 ところで食樹に♀が飛来した時には、♂は近くでテリを張っていたはずだが、♀の飛来に気がつかなかったのだろうか。朝の早い時刻からずっとテリを張っているにしては間が抜けている。 |