2017年5月29日 長野県飯田市 ベニモンカラスシジミ |
5月も末になり、ベニモンカラスシジミを追いかける時期になった。今年は発生が遅れ気味との情報を得ていたのだが、もうそろそろと思い撮影に出かけた。
はじめはいつも撮影に出かける静岡県側のポイントヘ。ところが例年は開花しているはずのウツギの花は全くの堅いつぼみ。下はこの辺りでは一番早く咲くと思っている木なのだが、白い花びらは見えていない。 ![]() しばらくポイントで待機して未発生だろうということを確認し、長野県側のポイントヘ向かった。こちらは最盛期でいくつかの個体を撮影することができた。静岡県側と長野県側の標高差は100mも無いのに、発生期には大きな差異がある。日あたりとか風の当たり具体とかいろいろな要素が発生時期を決めるのだろう。 下はやや後翅の白線が乱れた個体でおおむね新鮮。 ![]() 葉上に静止するベニモンカラスシジミ♂ 長野県飯田市 2017年5月29日 ![]() イボタの葉上に静止するベニモンカラスシジミ♂ 長野県飯田市 2017年5月29日 残念ながら白線の大きく乱れた個体は見なかった。 ![]() 葉上に静止するベニモンカラスシジミ♂ 長野県飯田市 2017年5月29日 広角で捉えたこの♂が一番白線が乱れた個体。 ![]() 葉上に静止するベニモンカラスシジミ♂ 長野県飯田市 2017年5月29日 イボタはまだ蕾で開花していない。その枝の中にひっそりと静止する♀を見つけた。 ![]() 葉上に静止するベニモンカラスシジミ♀ 長野県飯田市 2017年5月29日 ベニモンカラスはやはり翅表の赤い紋を撮らなければ、ということで静止写真は適当なところで切り上げて、飛翔写真主体に撮影した。 ![]() 飛翔するベニモンカラスシジミ♂ 長野県飯田市 2017年5月29日 ここでテリ張りで良くとまる茂みは見下ろす位置にあるため、翅表の赤い斑紋は比較的捉えやすい。 ![]() 飛翔するベニモンカラスシジミ♂ 長野県飯田市 2017年5月29日 少し高いところを飛ぶ個体を撮影したところ、裏面を写すことができた。 ![]() 飛翔するベニモンカラスシジミ♂ 長野県飯田市 2017年5月29日 テリトリーを張って静止しているところへ、別の♂が接近すると、争って卍飛翔をすることがある。 ![]() 卍飛翔するベニモンカラスシジミ(ともに♂) 長野県飯田市 2017年5月29日 テリを張っている♂は、接近する蝶などに対して即座にスクランブルをかける。その対象は自分より遙かに大きいイチモンジチョウやカラスアゲハなどに対しても同じことで、勇猛果敢に追尾する。ところがヒメキマダラセセリについては反対に追いかけられているところを撮影できた。このようなベニモンとヒメキマダラとのバトルは何度か見かけたが、いつもこのようにベニモンが追われるのか、それともヒメキマダラの占有域にベニモンが入り込んだ時にそうなるのか良くわからない。また今度機会があった時に確認してみようと思う。 ![]() ヒメキマダラセセリに追われるベニモンカラスシジミ♂ 長野県飯田市 2017年5月29日 ![]() この蝶のテリ張りは朝早くから夕刻まで続く。撮影を終了した午後4時になっても、まだ活動する個体が見られた。 ![]() 飛翔するベニモンカラスシジミ♂ 長野県飯田市 2017年5月29日 今回はいつもの静岡県側では無く、長野県側でもいろいろな姿を写しとめることができたので、満足して帰途についた。
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