2017年9月15日 和歌山県和歌山市 クロツバメシジミ   

 台風が近づいていることもあり、この日は高い山での撮影は諦めて海岸沿いのクロツバメシジミを撮影に出かけた。この場所へはたぶん5年ぶりくらいの訪問になる。

 さいわいツメレンゲの群落は健在で、ここで少数のクロツバメを見つけることができた。



まず崖で見かけた♂はあまり鮮度が良くなく、もう少し早めの時期が適期だったようだ。
 ふだんよく見るクロツバメは長野や静岡方面の東日本亜種が多いので、西日本亜種に属するこのあたりの個体はかなり違って見える。具体的には前翅裏面の外半分が黒く見える。とはいえ、明確な区別点は良くはわからない。ここ和歌山県は西日本亜種の東の端の分布域になる。 

クロツバメシジミ♂ 静止 和歌山市
  岩盤上に静止するクロツバメシジミ♂ 和歌山県和歌山市 2017年9月15日

 サワギクのような黄色い花で吸蜜する個体。残念だがこれも鮮度が良くない。

クロツバメシジミ♂ 吸蜜 和歌山市
クロツバメシジミ♂ 吸蜜 和歌山市 2017年9月15日

 ♂は飛び古した個体ばかりだったのに比べて♀は鮮度が良かった。

クロツバメシジミ♀ 静止 和歌山市
   静止するクロツバメシジミ♀ 和歌山県和歌山市 2017年9月15日

 まだ9月の中旬であり、このあたりは暖かい土地なので、もう一度くらい発生するのかも知れない。この辺りの個体群の特徴としては、前翅裏面と後翅裏面の前縁の黒点二個と基部寄りの一個以外の発達が悪いことが挙げられる。

クロツバメシジミ♀ 静止 和歌山市
 静止するクロツバメシジミ♀ 和歌山県和歌山市 2017年9月15日

 この個体はツタの葉上で開翅してくれたが、残念ながら裏面のように完全無傷とはいかなかった。こういう一面真っ黒な蝶の翅のキズはよく目立つ。

クロツバメシジミ♀ 開翅 和歌山市
     開翅するクロツバメシジミ♀ 和歌山県和歌山市 2017年9月15日

 左側も同じでやはり小さなキズがあるのが残念。

クロツバメシジミ♀ 開翅 和歌山市
          開翅するクロツバメシジミ♀ 和歌山県和歌山市 2017年9月15日

 これ以外の蝶としてはヤクシマルリシジミくらいなのであまりカメラを向ける対象はいなかった。

ヤクシマルリシジミ♀ 静止 和歌山市
       静止するヤクシマルリシジミ♀ 和歌山県和歌山市 2017年9月15日

 久しぶりに三重から和歌山北部に行ってみたが、京奈和自動車道がかなり開通しており短時間で安くいくことができた。今回はあまりよい写真が撮れなかったので、また計画したいと思う。

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