2019年3月19〜26日 鹿児島県 奄美大島 フタオチョウほか
今回の旅行の最後に驚くようなことがあった。26日の11時15分頃、じつに撮影終了タイムリミットの15分前。アゲハを撮影している谷の斜面に生えている高木の枝先でフタオチョウを見つけた。ちょっと前から気にはなっていたのだが、遠目で見てミカドアゲハだろうと思っていた。奄美へ来る前に一応資料を調べており、2017年に名瀬でフタオチョウが記録されていることは把握していたが、本部港経由の船便がある港近くということから人為的に持ち込まれたものという見方だった。帰ってからネット情報を見ると 2018/9/12に名瀬知名瀬で1♀、2018/10/3にも1頭が記録されているようだ。「月刊むし」の2018年のレビュー記事がまだ掲載さていないので、それ以上の記録の有無はわからない。しかし撮影した個体はきれいな個体なので、少なくとも一時的な発生をしているようだ。名瀬知名瀬は名瀬港から西へ4〜5km、今回の撮影地は名瀬から東へ10kmくらい離れているので、もう相当拡散しているのかも知れない。
![]() 飛翔するフタオチョウ♂(たぶん) 奄美大島 龍郷町 2019年3月26日 ついでにもう一枚掲載しておく。同じ個体である。フタオチョウは沖縄本島でも中南部への進出が著しいようだが、このまま奄美にも定着したりするのだろうか。アカボシゴマダラとの関係はどうなるのだろう。 ![]() 飛翔するフタオチョウ♂(たぶん) 奄美大島 龍郷町 2019年3月26日 これで今回の撮影旅行の主な写真の紹介はお終い。これから後に登場する蝶には申し訳ないのだが、消化試合のようなものか。 アオタテハモドキは丈の低い明るい草原があれば何処にでも飛んでいた。鮮度も様々なので、できるだけきれいなものを撮影した。 ![]() 開翅するアオタテハモドキ♂ 奄美大島 奄美市 2019年3月19日 ♀は飛翔する姿を。 ![]() 飛翔するアオタテハモドキ♀ 奄美大島 龍郷町 2019年3月24日 リュウキュウミスジもあちこちで見かけた。 ![]() 吸蜜するリュウキュウミスジ 奄美大島 龍郷町 2019年3月26日 ルリタテハは十分にターゲットになるが、これ一頭しか見かけなかった。青い帯が広いので♀と思う。 ![]() 開翅するルリタテハ 奄美大島 奄美市 2019年3月24日 ツマグロヒョウモンも各地で見かけたので、トベラの花に来たところを撮影した。 ![]() トベラで吸蜜するツマグロヒョウモン♀ 奄美大島宇検村 2019年3月21日 戻り寒波のためにギフチョウのシーズンがなかなか進まないのをいいことに、ダラダラと奄美大島のまとめを続けてきた。行程の一週間のうち半分は曇り空と冷たい北風に悩まされたが、それでも晴れ間にはいろいろな蝶が飛び出して南の島の雰囲気を感じられた。またイワカワシジミのテリ張り行動を観察したことや、思いがけなくフタオチョウを見たことで印象深い撮影旅行となった。 〈戻る〉
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