2020年3月18〜25日 鹿児島県奄美大島 アゲハ類
昨年と同じ時期に奄美大島を訪れた。私の一週間前に訪れた撮影仲間からの情報では、蝶が少なくてどうしようもないとのことであり直前の中止も考えたのだが、出かけてみなければ始まらないということから決行することにした。事前情報通り蝶影は薄く、思うような撮影はできなかったが、「この時期にいるのはこのような蝶」というくらいの感じでご覧いただければいいと思います。
植物の状態を見る限りは昨年より数日遅れているようだが、おそらくこれが平年並みの季節の進み具合なのだろう。この時期の重要な吸蜜植物であるタンカン(ミカンの一種)の花もやや遅れている。また今年のタンカンは不作年であるようで花付きも少ない。 タンカンを訪れたオキナワカラスアゲハ♂ 鹿児島県奄美大島 2020年3月24日 日差しがきつく、少し見上げる角度であるため翅の色がきれいに出ない。 タンカンを訪れたオキナワカラスアゲハ♂ 鹿児島県奄美大島 2020年3月24日 今回の目的の一つはオキナワカラスの赤い♀を撮影することだった。下の個体は♀ではあるのだが、普通のタイプであるのが残念。 タンカンを訪れたオキナワカラスアゲハ♀ 鹿児島県奄美大島 2020年3月24日 オキナワカラスアゲハはジャコウアゲハなどと争いながらタンカンの周りを♀を探して飛翔しており、ごくまれに吸蜜のために花に静止するという感じである。もう少し上の方から撮影できればよかったのだが、蝶を見下ろせる環境は簡単には見つからない。 飛翔するオキナワカラスアゲハ♂ 鹿児島県奄美大島 2020年3月24日 一番個体数が多いのはジャコウアゲハだったが、いずれも破損が酷くほとんどカメラを向けなかった。またナガサキアゲハは♀の出始めというところ。 タンカンを訪れたナガサキアゲハ♂ 鹿児島県奄美大島 2020年3月24日 下の♀は奄美としては黒っぽい個体。♀はもう一頭見かけたのだが、有尾型ではなかった。 タンカンを訪れたナガサキアゲハ♀ 鹿児島県奄美大島 2020年3月24日 飛翔するナガサキアゲハ♀ 鹿児島県奄美大島 2020年3月24日 ミカドアゲハが吸蜜に飛来したのは一度だけだった。破損はないが鮮度はさほど良くない。 タンカンで吸蜜するミカドアゲハ 鹿児島県奄美大島 2020年3月24日 碧い海を背景に追尾飛翔するアオスジアゲハ。南の島らしい雰囲気になっただろうか。 飛翔するアオスジアゲハ♂ 鹿児島県奄美大島 2020年3月21日 島の中で最も広く見られるのはモンキアゲハ。鮮度もいろいろなものが見られた。 飛翔するモンキアゲハ♂ 鹿児島県奄美大島 2020年3月24日 飛翔するモンキアゲハ♂ 鹿児島県奄美大島 2020年3月24日 奄美では約一月前からオキナワカラスが撮影されているので、今年の発生は相当に早いと思っていたが、単純にそういう感じでは無かったようだ。感覚的には発生が長期にわたり、そのぶん蝶の密度が薄くなったように感じられた。 〈戻る〉
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