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２０２１年５月２２，２３、２６日 長野県阿南町 ベニモンカラスシジミ 2025年1月公開： 2025/1 同好会誌上に掲載され、公知情報となったため
昨年に続き長野県の阿南町にベニモンカラスシジミを撮影に出かけた。昨年はほぼ毎日のように撮影仲間が確認に出かけたため、ここの様子はおおよそわかってきている。朝一番のテリ張りはこのポイントから始まる。２２日は天気予報より雲が多い一日だったので、おもにしっとりとした静止写真を狙った。２３日は一転して朝から強い日差しがあったので、高速シャッターが切れる飛翔を主体に狙った。
最初は日当たりの良いカキの木の梢上を飛びはじめ、次第に低いところにも降りてくるようになる。  静止するベニモンカラスシジミ♂ 長野県阿南町 2021年5月22日 蝶が止まる場所は、日照により微妙に変化する。２２日は曇り空だったので、低いところに降りて来ることは少なかった。  静止するベニモンカラスシジミ♂ 長野県阿南町 2021年5月23日 日当たりの良いところに止まると、翅の色調がうまく出ないのが残念。  静止するベニモンカラスシジミ♂ 長野県阿南町 2021年5月23日 曇った日に低いところに止まった時が、しっとりと撮れるチャンスとなる。このように翅を立てた状態の方が勢いが感じられる。  静止するベニモンカラスシジミ♂ 長野県阿南町 2021年5月22日 日差しが強いと太陽に向けて体を傾けて止まることが多く、縁毛が逆光で光って見える。  静止するベニモンカラスシジミ♂ 長野県阿南町 2021年5月23日 背の低いハゼ？のような木があり、その小さな花で吸蜜する個体が観られた。あまりうまそうではないがほかに花も咲いていないため、これで我慢しているのかもしれない。  静止するベニモンカラスシジミ♂ 長野県阿南町 2021年5月22日 ハゼに止まっているときに、翅を開いたショットが撮れていた。フラッシュ光に反応したものと思う。  開翅するベニモンカラスシジミ♂ 長野県阿南町 2021年5月23日 翅表を撮影するために、飛翔姿を狙ってみた。蝶がやや見上げる位置を飛ぶために、裏面ばかりしか撮影できなかったのが残念だった。下は珍しく翅表が写せたが、葉に近いところなのでパスト連写の飛び立ち画像との違いがよくわからないのが不満。  飛翔するベニモンカラスシジミ♂ 長野県阿南町 2021年5月23日  飛翔するベニモンカラスシジミ♂ 長野県阿南町 2021年5月23日 ベニモンカラスシジミはいろいろな相手に対してスクランブルを仕掛ける。下はキイロスズメバチだろうか、勇猛果敢に向かっているように見えるが、実際は単に相手が同種の♀かどうかを確かめに接近しているだけという説がある。  飛翔するベニモンカラスシジミ♂ 長野県阿南町 2021年5月23日 保険のためにパスト連写による翅表も撮影しておいた。やはりこちらの方はかなり歩留まりがよく、撮影も楽である。  ベニモンカラスシジミ♂飛び立ち飛翔 長野県阿南町 2021年5月23日 少し日を置いて♀狙いで再度、阿南町へ。すでに♂はスレが激しく撮影対象にはなりにくいが、♀は新鮮個体を何頭か観ることができた。  静止するベニモンカラスシジミ♀ 長野県阿南町 2021年5月26日 昼頃になると木陰のクロウメモドキの周辺で産卵行動をする個体がみられるようになる。  静止するベニモンカラスシジミ♀ 長野県阿南町 2021年5月26日 そんなクロウメモドキの根際に潜ってみると、羽化した蛹の殻を見つけることができた。  クロウメモドキに止まった♀は長い時間かけて小枝に移り、ゆっくりと産卵を始めた。１０分くらいかけて５卵を産付した。枝上に並んだ卵が見える。  産卵するベニモンカラスシジミ♀ 長野県阿南町 2021年5月26日 広角でも撮影した。  産卵するベニモンカラスシジミ♀ 長野県阿南町 2021年5月26日 産付された卵付近の拡大画像。  産卵するベニモンカラスシジミ♀ 長野県阿南町 2021年5月26日 ♂の飛翔はテリ張り行動の際に撮影チャンスはあるが、♀は不活発でほとんど飛ばない。下は無理やり飛ばせて撮影したもので明るい環境なので条件は良い。  飛翔するベニモンカラスシジミ♀ 長野県阿南町 2021年5月26日 産卵のためにクロウメに来た♀を刺激すると、少し飛んで傍らの草などに一時的に避難することがある。こういう時はしばらく待っているとクロウメに戻るので、その瞬間が♀の自発的な飛翔を撮るタイミングとなる。下はそういう瞬間を撮影したもので、木陰なので光が足りずノイズっぽい絵になったのが残念。上の個体よりは翅表の赤い紋が少し大きい。  飛翔するベニモンカラスシジミ♀ 長野県阿南町 2021年5月26日 阿南町のベニモンカラスシジミは、飯田市や浜松市のもののように白帯が発達するということはないようだが、目新しい生息地として撮影を続けてきた。発生時期はかなり早く、５月２０日くらいからのようである。 〈戻る〉
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