2024年5月10〜15日 北海道帯広周辺1 ジョウザンシジミ 

 大型連休のあと再び北海道を訪れた。はじめの予定では名寄方面などの発生が遅い地域のヒメギフチョウもターゲットにしていたのだが、4月があまりにも高温だったのでこれを諦めて帯広市を拠点に周辺地域のセセリやシジミチョウを狙ってみた。滞在期間中は好天に恵まれて、効率よく撮影を進めることができた。なお今回の北海道訪問は初めてフェリーを使ってみたが、サンデー毎日の身としては行程がゆったりとして、また時間効率が良いことがありがたかった。最初に訪れたのはジョウザンシジミの食草のキリンソウが茂る岩場。



 帯広周辺にはジョウザンシジミの産地がいくつかあり、それらを回って撮影した。まずタネツケバナを訪れた♂。

吸蜜するジョウザンシジミ♂ 北海道帯広周辺 2024年5月10日
吸蜜するジョウザンシジミ♂ 北海道帯広周辺 2024年5月10日

 とびきり青い個体は撮影できなかったが、おおむね鮮度はよかった。こういう蝶は鮮度が重要で、縁毛が揃っているかどうかが気になる。

開翅するジョウザンシジミ♂ 北海道帯広周辺 2024年5月12日
開翅するジョウザンシジミ♂ 北海道帯広周辺 2024年5月12日

 枯れ穂に静止する個体。後翅裏面の鮮やかな赤い帯が印象的だった。

静止するジョウザンシジミ♂ 北海道帯広周辺 2024年5月12日
静止するジョウザンシジミ♂ 北海道帯広周辺 2024年5月12日

 直射日光下なので良い画像ではないが、吸蜜姿はあまり撮れなかったので掲載。

静止するジョウザンシジミ♂ 北海道帯広周辺 2024年5月12日
静止するジョウザンシジミ♂ 北海道帯広周辺 2024年5月12日

 一面に茂るキリンソウの群落を背景にして葉先に静止する個体。

静止するジョウザンシジミ♂ 北海道帯広周辺 2024年5月12日
静止するジョウザンシジミ♂ 北海道帯広周辺 2024年5月12日

 礫がごろごろした荒れ地を飛翔する♂。

飛翔するジョウザンシジミ♂ 北海道帯広周辺 2024年5月10日
飛翔するジョウザンシジミ♂ 北海道帯広周辺 2024年5月10日

 ここは足場がよく撮影は容易なので、レンズの焦点距離をいろいろ変えて撮影してみた。

飛翔するジョウザンシジミ♂ 北海道帯広周辺 2024年5月10日
飛翔するジョウザンシジミ♂ 北海道帯広周辺 2024年5月10日

 直射日光がキツかったので色調はあまりきれいには撮れなかったのが残念だった。

飛翔するジョウザンシジミ♂ 北海道帯広周辺 2024年5月10日
飛翔するジョウザンシジミ♂ 北海道帯広周辺 2024年5月10日

 下は光がやや優しい条件下での撮影。

飛翔するジョウザンシジミ♂ 北海道帯広周辺 2024年5月10日
飛翔するジョウザンシジミ♂ 北海道帯広周辺 2024年5月10日

 この蝶は飛翔姿をやや下方から撮影した裏面の赤帯が見える姿が気に入っている。

飛翔するジョウザンシジミ♂ 北海道帯広周辺 2024年5月10日
飛翔するジョウザンシジミ♂ 北海道帯広周辺 2024年5月10日

 二頭の♂が追尾飛翔する姿も時々見ることができた。

飛翔するジョウザンシジミ♂ 北海道帯広周辺 2024年5月10日
飛翔するジョウザンシジミ♂ 北海道帯広周辺 2024年5月10日

 スッキリとした初夏の青空が拡がっていたので広角で背景にしてみた。。

飛翔するジョウザンシジミ♂ 北海道帯広周辺 2024年5月10日
飛翔するジョウザンシジミ♂ 北海道帯広周辺 2024年5月10日

 キリンソウの葉上で交尾個体を撮影した。ほぼ交尾開始時点から終了までを見ていたのだが、交尾持続時間は約1時間だった。

交尾するジョウザンシジミ♂♀ 北海道帯広周辺 2024年5月10日
交尾するジョウザンシジミ♂♀ 北海道帯広周辺 2024年5月10日

 広角で岩場の背景を入れて撮影。

交尾するジョウザンシジミ♂♀ 北海道帯広周辺 2024年5月10日
交尾するジョウザンシジミ♂♀ 北海道帯広周辺 2024年5月10日

 日が翳ったころキリンソウの枯れ穂に静止して開翅した新鮮な♀。

開翅するジョウザンシジミ♀ 北海道帯広周辺 2024年5月12日
開翅するジョウザンシジミ♀ 北海道帯広周辺 2024年5月12日

 日が傾いてもう終了かと思っていたら少し雲が薄くなり空が明るくなった。すると就寝準備で翅を閉じていた♀が全開した。

開翅するジョウザンシジミ♀ 北海道帯広周辺 2024年5月12日
開翅するジョウザンシジミ♀ 北海道帯広周辺 2024年5月12日

 こうして帯広周辺の何カ所かでジョウザンシジミを撮影した。採集圧もかなりあるようで、いずれの地でも新鮮な個体を少数を見るだけという状況だった。この新鮮個体が少数だけいるという状態は撮影する上では悪い条件ではないのだが、可憐なジョウザンシジミが繰り返し痛めつけられている状況は複雑な気持ちになる。

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