2017年6月24日 石川県加賀地方 ホシチャバネセセリ |
24日のお終いは加賀のホシチャバネセセリ。ここは前日の夜に情報をいただき、急遽この日の予定に組み込んだもの。ホシチャバネセセリは真夏の信州あたりの高原で見かけることが多い蝶なのだが、ここ加賀地方ではそれらメインの産地からぽつんと離れて狭い範囲に分布している。これだけでも興味をそそるのに十分なのに、さらに年2回発生することが知られている。2年前の8月にもこの近くを訪れており、この時は第二化の個体を撮影している。そして今回はそのころから撮影したいと思っていた第一化。ただ、化性の違いはあっても斑紋は特に変わらないのが残念。
何の変哲も無いような植林地がその発生地。目的地についてすぐに丈の低いアカメガシワの葉上で休憩する個体を見つけた。前翅中室の白斑が明瞭なのでこの個体は♀と判断した。 ![]() 開翅するホシチャバネセセリ♀ 石川県加賀地方 2017年6月24日 特に暑い日では無かったのだが、まばらに茂っている林内の下草上に休憩している個体をいくつか見つけることができた。真夏でも今でも同じことで、テリを張っているホシチャバネは飛ばれるとその姿を認めることも難しいのだが、こういうふうに林内で休憩モードで過ごしている個体は、緩やかに飛ぶので飛翔する姿を撮影することができる。撮影した写真を見るとそういう個体は♀らしいことがわかった。 ![]() 飛翔するホシチャバネセセリ 石川県加賀地方 2017年6月24日 難点があるとすると、林内では薄暗いので写真を撮るには光が足りないとうことだろうか。今回は今年から実戦で使い始めたLED照明の効果があったようだ。 ![]() 飛翔するホシチャバネセセリ♀ 石川県加賀地方 2017年6月24日 この蝶を下のように正面から飛ぶ姿で捉えることができたのがうれしかった。速く飛ぶ蝶では飛び去るのを追いすがるように撮影することが多く、後ろ姿となることが多い。 ![]() 飛翔するホシチャバネセセリ 石川県加賀地方 2017年6月24日 次は少し上から翅表を狙ってみる。暗いので絞りは開放(f 2.8)となっており、被写界深度は浅い。 ![]() 飛翔するホシチャバネセセリ♀ 石川県加賀地方 2017年6月24日 林内で休憩する個体のほかには傍らにあるヒメジョオンで吸蜜する姿を見ることができた。これがハルジョオンならもう一つ季節感が上がるのだが、まあ、そううまくはいきません。この個体がこの日見たうちで一番きれいな個体だった。 ![]() ヒメジョオンで吸蜜するホシチャバネセセリ 石川県加賀地方 2017年6月24日 少し引いて広角で撮影。こういう花での吸蜜時はかなり落ち着いているので、広角で接近しても大丈夫。 ![]() ヒメジョオンで吸蜜するホシチャバネセセリ 石川県加賀地方 2017年6月24日 この辺りの食草は、本州中北部日本海沿岸の山地にはえるオオアブラススキ属のミヤマアブラススキということである。ちょっとわかりにくいが掲載しておく。 ![]() 食草のミヤマアブラススキ 石川県加賀地方 なおも林内を探してみるとススキに静止する姿が見られた。 ![]() 林内の下草で静止するホシチャバネセセリ 石川県加賀地方 2017年6月24日 結局2時間ほどで数頭のホシチャバネを見ることができ、6月撮影の第一化の写真を得ることができた。♀やスレた♂個体が多かったので撮影適期はもう少し早かったのだろう。次は8月に発生する第二化を撮影しようと思う。
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