2020年6月27日 福井県大野市 クロシジミ

 今年はゼフもイマイチという情報もあり、久しぶりに福井県大野市のクロシジミを見に行った。道中で見た九頭竜湖の眺め。あまりいい天気ではなく、白い雲では眺めもイマイチ。この辺りのクロシジミは白化するタイプが見られ、2013年に撮影したことがある。



 生息地の灌木を軽く叩いて歩くと、クロシジミがポツポツと飛び出す。この個体は飛んだところを見た感じでは白さは感じられず、普通型の♀であった。

静止するクロシジミ♀ 福井県大野市 2020年6月27日
静止するクロシジミ♀ 福井県大野市 2020年6月27日

 開翅してくれた♀もいたが、やはり黒い個体ばかり。

開翅するクロシジミ♀ 福井県大野市 2020年6月27日
開翅するクロシジミ♀ 福井県大野市 2020年6月27日

 この♀はアリが群がっている枝先に静止した。産卵行動は見られなかったが、アリが多いところを狙っているかのもしれない。ちょっと見にくいが葉陰に写っている黒いものはアリである。

静止するクロシジミ♀ 福井県大野市 2020年6月27日
静止するクロシジミ♀ 福井県大野市 2020年6月27日

  この♂は通常型の個体。

静止するクロシジミ♂ 福井県大野市 2020年6月27日
静止するクロシジミ♂ 福井県大野市 2020年6月27日

 下は裏面がかなり白化した♂。♂の翅表は白化型も通常型も変わらない。

静止するクロシジミ♂ 福井県大野市 2020年6月27日
静止するクロシジミ♂ 福井県大野市 2020年6月27日

 ちょっとクローズアップ。

静止するクロシジミ♂ 福井県大野市 2020年6月27日
静止するクロシジミ♂ 福井県大野市 2020年6月27日

 LEDライトで開翅させて翅表の小豆色を撮影してみた。

開翅するクロシジミ♂ 福井県大野市 2020年6月27日
開翅するクロシジミ♂ 福井県大野市 2020年6月27日

 ところで日本産蝶類標準図鑑には福井県大野市産の個体が2♂掲載されているが、そのうちの一頭は非常に青みが強い個体であるというのが撮影仲間内でちょっと話題になった。本当に青いのか、ライティングの方法に依るのかということだが、この個体はあまり開翅してくれずうまく光らせることは出来なかった。

開翅するクロシジミ♂ 福井県大野市 2020年6月27日
開翅するクロシジミ♂ 福井県大野市 2020年6月27日

飛翔する姿。この場合は特に補助光を使っているわけでもないのだが、一応は翅の全面が薄く光って撮影されている。

飛翔するクロシジミ♂ 福井県大野市 2020年6月27日
飛翔するクロシジミ♂ 福井県大野市 2020年6月27日

 クロシジミ撮影の副産物としてウスイロオナガシジミが撮影できた。この蝶はあまり撮影機会がなかったのでうれしかった。

静止するウスイロオナガシジミ♂ 福井県大野市 2020年6月27日
静止するウスイロオナガシジミ 福井県大野市 2020年6月27日

 クロシジミは♂♀とも見られたので最盛期になっていると思うが、個体数は驚くほど少なかった。ここは顕著な白化型が見られるので採集目的の人も多く訪れるので、そういう影響はあるかも知れない。

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