2021年6月26日 長野県小谷村 クロシジミ
長野県では小谷村だけでしか生息が確認されていないとされるクロシジミ。2017年に村指定の天然記念物になっている。個体数は少なくパラパラとみられただけなのだが、♂♀ともにすでにスレた個体もいたので数日前から発生していたのだろうと思う。最初はススキに静止する♂の姿から。
![]() 静止するクロシジミ♂ 長野県小谷村 2021年6月26日 半分だけだが翅を開いてくれた。この蝶のあずき色の翅表の色調を出すのはなかなか難しい。 ![]() 開翅するクロシジミ♂ 長野県小谷村 2021年6月26日 こういうアングルもかなりあずき色に光る。この蝶は翅を精一杯に広げるためか、前翅にシワが寄るような形になることが多い。 ![]() 開翅するクロシジミ♂ 長野県小谷村 2021年6月26日 白花のニガナで吸蜜する姿も見られた。 ![]() 吸蜜するクロシジミ♂ 長野県小谷村 2021年6月26日 ![]() 静止するクロシジミ♂ 長野県小谷村 2021年6月26日 下の♀はきわめて新鮮であったので、羽化直後なのかもしれない。 ![]() 静止するクロシジミ♀ 長野県小谷村 2021年6月26日 この♀の裏面はかなり白くなっている。クロシジミは♀の翅表が白くなる変異が観られる産地もあるが、この辺りのはそういうことはなく、名前のとおり真っ黒のようだ。 ![]() 静止するクロシジミ♀ 長野県小谷村 2021年6月26日 この♀は小飛して草の軸にとまった。よく見ると口吻を伸ばして何かの汁を吸っているような動作をしている。 ![]() 静止するクロシジミ♀ 長野県小谷村 2021年6月26日 蝶が止まった場所の近くにはたくさんのアブラムシ(アリマキ)が発生していた。 ![]() 静止するクロシジミ♀ 長野県小谷村 2021年6月26日 アブラムシのいるところにはアリが集まっている。クロシジミはアリとの関係が不可欠なので、そういうところの近くに静止するのだろう。 ![]() あまり飛ぶ蝶ではないので、飛翔は♀の姿を少し撮影できただけ。 ![]() 飛翔するクロシジミ♀ 長野県小谷村 2021年6月26日 クロシジミは全国あちこちにいる蝶なのだが、その発生時期はちょっとおもしろい。一週間前の山形県小国町ではすでにスレた個体が観られたが、三重県の津市などではまだ発生していない。奈良県の山添村でも7月に入ってから。むしろ北日本の方が発生が早いような感じで、何がその時期を決めているのかと思う。 〈戻る〉
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