2024年10月22〜29日 沖縄県石垣島 12 シロオビヒカゲ

 今回の旅行の主目的はイワカワシジミのテリ張りの探索だったのだが、夕暮れ時のシロオビヒカゲも外せないターゲットだった。雨やら強風やらで実際に撮影に出かけられたのは3日間で、その中でも22日以外は破損個体が少数いるだけという酷い状況で撮影には不向きだった。
 シロオビヒカゲが活動を始める時刻は日の入りの10〜15分ほど前で、具体的にはこの季節なら18時の少し前である。ところが22日は17時35分頃からという早い時刻からの活動が観られた。♀はもう少し早い時刻に飛ぶことはあるのだが、♂では初めて見る早い出勤だった。

静止するシロオビヒカゲ♂ 沖縄県石垣島 2024年10月22日
静止するシロオビヒカゲ♂ 沖縄県石垣島 2024年10月22日

静止するシロオビヒカゲ♂ 沖縄県石垣島 2024年10月22日
静止するシロオビヒカゲ♂ 沖縄県石垣島 2024年10月22日

 シロオビヒカゲの飛翔撮影を難しくしているのはその飛翔速度ではなくて、夕暮れで暗くなり蝶がよく見えなくなっているときに、ほんの10分くらいしか撮影チャンスが無いことである。

飛翔するシロオビヒカゲ♂ 沖縄県石垣島 2024年10月22日
飛翔するシロオビヒカゲ♂ 沖縄県石垣島 2024年10月22日

 薄暗い中を飛ぶと蝶自体をよく視認できないため、カメラでまともに追うことができない。

飛翔するシロオビヒカゲ♂ 沖縄県石垣島 2024年10月22日
飛翔するシロオビヒカゲ♂ 沖縄県石垣島 2024年10月22日

 蝶が飛ぶわずかな影を頼りにカメラを振り回すのだが、当然のことながらほとんど当たらない。

飛翔するシロオビヒカゲ♂ 沖縄県石垣島 2024年10月22日
飛翔するシロオビヒカゲ♂ 沖縄県石垣島 2024年10月22日

 でもこの個体は普通より早く出現し未だ視認しやすい環境で撮影できたので、いつもよりは姿を捉えることができた確率は高かった。またきれいな個体だったのも幸運だった。

飛翔するシロオビヒカゲ♂ 沖縄県石垣島 2024年10月22日
飛翔するシロオビヒカゲ♂ 沖縄県石垣島 2024年10月22日

 それでも見かける個体数は少なく1〜2頭であり、飛翔する位置も高めだったのがちょっと残念だった。

飛翔するシロオビヒカゲ♂ 沖縄県石垣島 2024年10月22日
飛翔するシロオビヒカゲ♂ 沖縄県石垣島 2024年10月22日

 写真としてはそれなりに明るく写っているが、これはかなり強力な補助光源を使っているためである。

飛翔するシロオビヒカゲ♂ 沖縄県石垣島 2024年10月22日
飛翔するシロオビヒカゲ♂ 沖縄県石垣島 2024年10月22日

飛翔するシロオビヒカゲ♂ 沖縄県石垣島 2024年10月22日
飛翔するシロオビヒカゲ♂ 沖縄県石垣島 2024年10月22日

 静止個体に撮影のために接近すると、初めは敏感に反応するのだが、だんだんと不活発になる。そのため広角で充分に接近してLEDライトを調光しながら撮影できた。止まっているのはネムノキだろうか。上の飛翔中のショットの背景の葉と比べて静止している葉が完全に閉じているので、もう夜といってもよい暗さであることがわかる。

静止するシロオビヒカゲ♂ 沖縄県石垣島 2024年10月22日
静止するシロオビヒカゲ♂ 沖縄県石垣島 2024年10月22日

 上にも書いたが今回の撮影では22日のみが新鮮個体が見られて、後は日を追うごとに破損個体だけとなったので、実際の撮影チャンスは少なかった。また蝶が飛ぶ位置が昨年よりは高めでLED補助光の光量の面でも課題が残った。作戦を練り直して次回の撮影に臨みたいと思う。

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